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大豆のおはなし
大豆写真
1.大豆の歴史
2.大豆と日本の伝統
3.大豆の種類
4.大豆の産地・生産量・輸入量
5.大豆の加工食品
6.大豆の栄養パワー
7.1日の摂取量はどれくらい?
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大豆の栄養パワー
●様々な栄養成分が凝縮されている大豆
世界の最長寿国になった日本。この要因の一つとして注目されるのが、栄養バランスの良い日本食です。日本人は古くから、米、魚、大豆などを食べ続けており、大豆をうまく食生活に取り入れてきたことも、現在の長寿につながっていると考えられます。

次のグラフのように、大豆(乾燥)の約30%はたんぱく質です。この大豆たんぱく質は、必須アミノ酸がバランスよく含まれた良質なものです。大豆たんぱく質には、血中コレステロールの低下作用、肥満の改善効果などの生理機能があるといわれています。
また大豆には、脂質、炭水化物、食物繊維、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、ビタミンE、ビタミンB1、葉酸など様々な栄養素が含まれます。一方、大豆はコレステロールを全く含んでいません。このようなことから大豆は自然のバランス栄養食ともいえます。
【大豆(乾燥)100g中の栄養成分】
(五訂日本食品標準成分表(大豆・米国産)より)
大豆(乾燥)100g中の栄養成分

●大豆が『畑の肉』と呼ばれる理由
1712年にオランダの植物学者ケンペルがヨーロッパに大豆を伝えました。その後ドイツで、大豆は「畑の肉」とネーミングされました。それは、大豆が肉に匹敵する量のたんぱく質を含んでいることがわかったからです。
たんぱく質は人間の筋肉や内臓やなど体の組織などを作っている成分であり、生命維持に不可欠な重要な栄養素です。必須アミノ酸をバランスよく含むたんぱく質を、栄養価の高い“良質のたんぱく質”と呼びますが、肉や卵はこの良質のたんぱく質を豊富に含む代表的食品です。一般に植物性食品のたんぱく質は栄養価が劣りますが、大豆のたんぱく質は肉や卵に負けない良質のたんぱく質です。しかも大豆には他の作物よりずっと多い量のたんぱく質が含まれています。また、大豆たんぱく質の消化吸収率は、納豆で91%、豆腐では95%であり、とても効率のよい食品といえます。
ちなみに、アメリカでは大豆を「大地の黄金」と呼んでいるそうです。

●その他、大豆に含まれる成分
大豆には上記のグラフのような成分のほかに
・総コレステロールを低下させる大豆レシチン
・ビフィズス菌を増殖させる作用のあるオリゴ糖
・抗酸化作用、またコレステロールなど血中脂質の低下が期待できる大豆サポニン
・骨粗しょう症の予防や更年期の不調を改善するといわれるイソフラボン
といった多くの機能性物質が含まれています。
小さな豆ですが、たくさんの仕事をする働きものですね。

●注目の食品
最新の栄養学でも大豆は注目されています。アメリカ合衆国政府が発表した、ガン予防に効果があると考えられる食品「デザイナーフーズ」のうち、大豆は最も有効とされる8種類の野菜の中に挙げられています。残りの7種類は、にんにく・キャベツ・しょうが・にんじん・セロリ・甘草・バースニップです。私たちが普段の食生活で口にしている野菜も多いですね。
デザイナーフーズ
アメリカ国立ガン研究所「デザイナーフーズ」より

これまで述べてきたように、大豆は素晴らしい食品です。そして、近年その良さが見直されてきています。大豆のシンプルな味はさまざまな料理に馴染みやすく、大豆加工品はバリエーション豊富。小さな粒いっぱいに詰まったたくさんの栄養素。ひとことでは語れないほど大豆の魅力は尽きません。
大豆の栄養パワーをもっと取り入れて、私たちの「食」と「健康」をより豊かなものにしていきましょう。
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