G7で人民元を議題にと日本が要請した事実ない=財務省幹部

2010年 01月 21日 18:35 JST
 

 [東京 21日 ロイター] 日本の財務省幹部は21日、カナダのフレアティ財務相が2月5─6日に同国イカルイトで開かれる7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)で、中国人民元上昇の必要性について討議を求める日本の要請を受け入れたとの報道について、G7で人民元を議題にするよう日本からカナダに対して要請した事実はない、と語った。

ロイターは20日、ウィンザー(カナダ・オンタリオ州)発の記事において、カナダのフレアティ財務相が、人民元上昇の必要性についてG7での討議を求めている日本の要請を受け入れたことを明らかにした、と報じた。菅直人財務相から要請を受けたとしている。

 これに対して財務省幹部は「日本からカナダに対して人民元を議題として取り扱うよう要請した事実はない」と否定。菅財務相が、フレアティ財務相と電話などの通信手段を含めて会談したことや、会ったこともないとしている。

 フレアティ財務相の発言の事実関係は「確認できていない」としたが、速やかにカナダ側に連絡して要請の事実がないことを確認するとともに、中国側にも誤解を解くべく対応すると述べた。

 菅財務相は14日、ロイターなど報道各社とのインタビューで、2月G7における人民元の議論について「議論になるかどうか分からない」とし、「そのような議論が出るとすれば、日本にかなり影響する要素がある。注意深く議論を受けとめながら、必要があればしっかり主張したい」と語っている。

 (ロイターニュース 伊藤純夫記者)

 
 
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