飯塚市の中心市街地活性化を目指し、市民団体とNPO法人計9団体が、連携してまちづくりの方向性を探る「飯塚まちづくり協議会(まち協)」の発足に向けた準備を進めている。それを具現化し、事業を進める株式会社の設立も計画しており、2月に同市で開くシンポジウムで構想を発表する。
9団体は、まちづくりや子育て、映画祭上映、観光案内などを手掛けるグループで、商店主や会社経営者、大学准教授、大学生、主婦などが活動している。
昨年6月、NPO法人「筑前国シュガーロード飯塚宿」が開いた第1回まちづくりシンポに参加。「生きる力を学ぶまち」をキーワードに、団体間で緩やかな連帯を目指すことを確認し、同8月から交流会を開き、設立準備委員会を立ち上げた。
まち協では、さらに横のつながりを強化する。中心商店街の再生計画に取り組む行政と連携しながらも、あくまで市民主導でまちづくりの理念や具体的な取り組みを立案。株式会社を設立し、事業を推進する計画。有志企業や個人からも資金面で援助してもらう。
設立準備委員会の前田精一委員長は「東京などの都市に人口が一極集中する中、地方は、いかに『住みやすい、子育てしやすい、余生を暮らしたい』街をつくれるかが鍵。参加団体の連携を密にまちづくりを模索していきたい」と話している。
=2010/01/21付 西日本新聞朝刊=