21日の衆院予算委員会で野党の若手議員が「反小沢派」と見られている仙谷由人国家戦略兼行政刷新相らに、なぜ小沢一郎氏を批判しないのかと迫った。閣内に亀裂を生じさせようという狙いが見え見えだったため、仙谷氏らは慎重な答弁に終始した。
仙谷氏は昨年春の西松事件の際、当時代表だった小沢氏に辞任を促した。弁護士資格を持つ自民党の柴山昌彦衆院議員がこのことを取り上げると、仙谷氏は「当時は野党の一代議士で、選挙に勝つための政治判断で発言するのは当たり前。今は行政府の一員で、自らの発言を律しなければならない」と答弁。柴山氏がなお食い下がると、「大変お若いので一直線に質問している」とはぐらかした。
柴山氏は続けて、小沢氏の説明責任を求めている前原誠司国交相や社民党出身の福島瑞穂少子化担当相にも答弁を求めたが、2人とも踏み込んだ発言を避けた。最後は鳩山由紀夫首相が「小沢氏は『潔白だと示したい』と言っている。検察からそのような話(事情聴取)があると側聞しているから、そうなるのが望ましい」と引き取った。(山尾有紀恵)