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【正論】初代内閣安全保障室長・佐々淳行 鳩山・小沢氏はバッジをはずせ (3/3ページ)
このニュースのトピックス:鳩山内閣
同じ脛(すね)に傷を持つ総理と幹事長が一蓮托生(いちれんたくしょう)とばかり傷をなめあっている姿は、正視に堪えない。閣僚たちも、とくにかつての全共闘の闘士たちや社民党の幹部が続投に反対せず、沈黙を守っている姿は、なんとも寂しく情けない。議会制民主主義の黄昏(たそがれ)である。
≪党内の政権交代こそ改革だ≫
鳩山・小沢両氏は潔く辞職すべきだ。まず民主党は、「70%に達する小沢幹事長辞任要求、40%そこそこになった内閣支持率」の世論調査を直視せよ。そして、松下政経塾出身者28人など若手議員が、沈黙していないで「民主党内での政権交代」に向けて決起すべきだ。それが「改革」である。
鳩山内閣は初めから、国益を損なう「異形の内閣」だった。総理は外務大臣からさえ「日米合意を守らないと『人間社会』にはいられない」と心配される「宇宙人」である。もっとも筆者は鳩山総理らを「サロン・コミュニスト」と呼ぶ。それはロシア革命前夜、豪華なサロンに集う帝政ロシア貴族のインテリ青年たちで、自らの手は汚さずに「ブ・ナロード(人民の中へ)」と叫んで革命を論じていた人々を指す。
大富豪である鳩山氏は筆者も出席した新年の賀詞交換会でいきなり「派遣村」に触れ、「憲法で保障された最低限の『お暮らし』もできない人々」救済を訴えた。順番が違う。鳩山内閣の優先課題は「景気・基地・献金」。そうした人たちへの救済は自らが10億円くらい寄付してから語るべきだ。
政権発足からわずか4カ月で「天皇の政治利用」「日米同盟弱体化」「外国人参政権」「デフレ・スパイラル」と異形内閣の数々の過誤で日本が危ない。倒閣を急ごう。(さっさ あつゆき)