高砂西港の再整備に伴い、ポリ塩化ビフェニール(PCB)を含む固化汚泥が封じ込まれている大木曽水路(荒井町新浜)について調査していた高砂市は15日、「低質(たい積ヘドロ)と固化処理土のどちらからもPCBの溶出はなかった」と市議会環境保全対策特別委員会で報告した。
水路はPCB固化汚泥の盛り立て地西側にあり、高砂西港に流入している。汚泥がPCBで汚染されていたため、市が79年に固化処理した。幅約20メートル、延長約600メートルを土で覆い、アスファルトパネル(遮水材)を敷設して水路を確保しているが、処理から時間が経っているためパネルに亀裂が入るなど傷みが目立つ。
調査は昨年11月に、低質3地点、固化汚泥12地点はじめ水路水3地点などで実施した。いずれもPCBの溶出は見られなかった。低質からはPCBが検出されたものの、基準値を下回っていた。
これを受け、市は「今のところ安全性は確保されている」と判断。今後の整備については「今月27日に開く学識者による技術専門委員会の判断を待ちたい」としている。【成島頼一】
〔播磨・姫路版〕
毎日新聞 2010年1月16日 地方版