＜フジファブリック＞急死した志村さんのお別れ会「まだまだ一緒に音楽を作りたかった」

　０９年１２月２４日に死去したロックバンド「フジファブリック」のボーカル・ギターの志村正彦さん（享年２９）のお別れ会「志村會（しむらかい）」が２１日、「中野サンプラザ」（東京都中野区）で開かれた。多くのファンが故人をしのんだ。

　志村さんがインディーズ時代、中野でアルバイトをしており、ライブ開催を目標にしていたことから、「中野サンプラザ」が会場に選ばれたという。生前に開いていた飲み会「志村會」のタイトルで開かれたお別れ会は、メンバーの金澤ダイスケさん（２９）、加藤慎一さん（２９）、山内総一郎さん（２８）の３人の献花でしめやかに開会。祭壇は、志村さんの出身地、山梨県富士吉田市から見える富士山を白いストック４００本と青いデルフィニューム１０００本で描き、真ん中には造花で赤いギターが作られた。ステージには志村さん愛用のギターやアンプ、会場外には、たばこなどゆかりの品が並べられた。

　メンバー３人は、「今は現実を受け入れていくとき。会が僕らを含めみんなにとって区切りの、思い出の、転機の、そしてありがとうを伝える日になれば」（金澤さん）、「前を向いて歩き出さなければいけない」（加藤さん）、「今は音楽を続けていくということでしか表せない。彼とはまだまだ一緒に音楽を作りたかったし、一緒にギターを弾きたかった」（山内さん）とコメントを発表した。

　「フジファブリック」は００年４月志村さんを中心に結成。メンバーの入れ替えを経て０４年２月アルバム「アラモルト」でデビューした。楽曲や歌詞の世界観が若者の人気を集め、０７年１月に発売したシングル「青い鳥」でオリコン週間ランキングで初のトップ１０入り。続く６月に発売したシングル「Ｓｕｒｆｅｒ　Ｋｉｎｇ」ではスカバンド「東京スカパラダイスオーケストラ」と共演し、話題となった。

　お別れ会の一般入場は昼の部が午後３時まで、夜の部は午後５〜８時。７月１７日に、「富士急ハイランド・コニファーフォレスト」（山梨県富士吉田市）で予定していたイベント「フジフジ富士Ｑ」について、詳細は未定だが開催の準備を進めているという。【西村綾乃】

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