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週刊・上杉隆

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違法献金を否定する小沢代表には、
疑惑を晴らす義務がある

 「小沢事務所は、二つの政治団体から4年間で2100万円という決して少なくない金額を政治資金管理団体に入れています。小口の個人献金ならまだしも。これだけ大きな献金額をチェックするシステムはなかったのかが疑問です。小沢事務所はどういうチェック体制を敷いていたのでしょうか。また献金を受ける政治団体の背景などを調べることはしないのですか?」

 これに対して小沢代表はこう答えた。

 「一般的に言って、私の事務所ではなくして、献金してくれるという方について、このお金はどういうところから出ているのかという類のことは、普通の一般常識として、個人の間でも同じだと思いますが、どこから持ってきた金だとか、そういう詮索はしないのが、私は大多数だと思っています。その意味で、献金してくださるみなさんの善意を信じてやってきているというのが現状だと思っています。

 個人でいえば、全く知らない人からもたくさん献金をいただいています。したがって、先般も申し上げた通り、その献金の原資そのものが違法であるということが明らかになった時には、それは返却するということにして、けじめをつけているつもりであります」

 果たしてそうか。それならば、暴力団や外国人が作った政治団体についてもノーチェックということになってしまう。それは、議員秘書経験のある筆者からしても、会計責任者として失格の烙印を押さざるを得ない。

 さらに言えば、その二つの政治団体の代表者は、ともに西松建設のOBである。議員本人は別として、会計責任者の秘書が、その事実をまったく知らないとはどうしても思えない。仮に、「認識」していなかったとしたら、相当に能力に欠けるか、あるいは法律を知らなすぎたかのどちらかということになってしまう。

 小沢氏は「返却」すれば許されるという感覚でいるようだ。だが、それこそは、修正申告を繰り返して、結果として法の網から逃れてきた旧来の政治家のやり方に他ならないではないか。

 近年の小沢事務所が、政治資金の透明化に取り組み、実施してきたのは紛れもない事実だ。

だからこそ、その志を捨てず、今回の事件についても、納得のいく説明が小沢氏からほしいと願うのは筆者だけだろうか?


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著者プロフィール

上杉隆
(ジャーナリスト)

1968年福岡県生まれ。都留文科大学卒業。テレビ局、衆議院議員公設秘書、ニューヨーク・タイムズ東京支局取材記者などを経て、フリージャーナリストに。「宰相不在 崩壊する政治とメディアを読み解く」「世襲議員のからくり」「ジャーナリズム崩壊」「官邸崩壊 安倍政権迷走の一年」など著書多数。最新刊は「民主党政権は日本をどう変えるのか」(飛鳥新社)。

この連載について

永田町を震撼させる気鋭の政治ジャーナリスト・上杉隆が政界に鋭く斬りこむ週刊コラム。週刊誌よりもホットで早いスクープ情報は、目が離せない。

宰相不在―崩壊する政治とメディアを読み解く

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