いよいよ、マチカネタンホイザ‥‥じゃなくて、お待ちかねの「アメリカンジョッキークラブカップ」、略して「AJC杯」がやって来るので、しばらく神秘のパワーを充電してたあたしは、モンローブロンドのような美しい脚でスックと立ち上がり、久しぶりの「エヴァンゲリオン予想」を楽しもうと思ってるんだけど、そんなマチカネタンホイザも1994年に優勝してる「AJC杯」は、あたしが4才馬だった時に、父さんに連れられて府中競馬場へ行き、あたしの「あの白いお馬さんがいい!」のヒトコトで、父さんにホワイトフォンテンの単勝を特券で獲らせた思い出のレースでもある。だからこそ、G1じゃないのに、あたしは、「エヴァンゲリオン予想」の対象として選んだってワケだ。
そして、前回の「金杯」が、第拾六話「死に至る病、そして」に対応してたので、今回の「AJC杯」は、当然、第拾七話「四人目の適格者」に対応してるってワケで、あたしは、オトトイの夜、この「四人目の適格者」を観てみた。そしたら、あまりにもモノスゴイコトが炸裂しちゃったのだ。
あたしは、パチンコの「エヴァンゲリオン」なら、新しい機種がリリースされるたびに打ってるけど、アニメの「エヴァンゲリオン」のほうは、数年前にインターネットで観ただけで、それ以来、一度も観てなかった。それで、去年の「エリザベス女王杯」から「エヴァンゲリオン予想」を始めたので、そのレースに対応してる回のアニメだけを観なおすようにして来た。で、今回の「四人目の適格者」は、そのタイトルから、シンジのクラスメートのトウジが、エヴァンゲリオン参号機のパイロットに選ばれたんだけど、使徒に乗っ取られちゃう。そして、トウジが乗ってることを知らされないまま、シンジが初号機で倒しちゃう。で、あとからトウジが乗ってたことを知らされたシンジは、激怒して初号機パイロットを辞めちゃう‥‥ってストーリーだと思ってた。
だけど、ゆうべ、何年ぶりかで観てみたら、トウジの乗った参号機が使徒に乗っ取られたり、それを初号機が倒したりするのは、次の第拾八話「命の選択を」になってからで、今回の「四人目の適格者」は、その前のとこで終わってた。ようするに、この2話で1つのストーリーになってて、前編と後編みたいな感じになってた今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、別にもったいぶってるワケじゃないんだけど、何が「モノスゴイコト」なのかって言うと、何年ぶりかで第拾七話「四人目の適格者」を観始めて、それは、すぐに起こり始めた。最初は、前回の第12使徒レリエルとの戦いで、ディラックの海に飲み込まれちゃった初号機の件で、ゼーレに呼び出しを食らって尋問されてるミサトのシーンから始まる。
で、トウジが病院の妹をお見舞いするシーンと、ネルフでレイがゲンドウと話してるシーンをはさんで、シンジの中学校のシーンに変わるんだけど、ここで、シンジのクラスの戸の上の「2-A」っていう札が、しばらくの間、アップになる。それで、この時、あたしは、16日の日記、「馬の耳にSF」を書いたばかりだったので、石川喬司先生の「魔法つかいの夏」のことが頭をよぎり、「そういえば、比呂人くんも中学2年生だったよな」って思った。
そして、すぐに授業が始まって、先生が出席簿を見ながら、「今日の休みは、いつもの綾波と、相田か」って言う。パイロットのレイが休むのはいつものことだけど、相田ケンスケが休むのは珍しいので、シンジが後ろの席のトウジに「ケンスケ、どうしたの?」って聞くと、トウジは「新横須賀、今日も戦艦の追っかけや」って答える。ケンスケは軍事ヲタクだから、戦艦が寄港すると写真やビデオを撮りに行っちゃうのだ。そして、あたしは、ここでも、「魔法つかいの夏」のことが頭をよぎった。比呂人くんが、ラジオの「大本営発表」の内容を「軍艦を○隻、巡洋艦を○隻」って言い当てちゃうシーンだ。
それで、あたしは、何となく、「魔法つかいの夏」と「エヴァンゲリオン」との不思議なシンクロを予感しながら観続けてたんだけど、新しいエヴァンゲリオン参号機について、ミサトとリツコが話してるシーンになって、その予感は確信に変わったのだ。
ミサト 「何よ?改まって」
リツコ 「松代での参号機の起動実験、テストパイロットは4人目を使うわよ」
ミサト 「4人目?フォースチルドレンが見つかったの?」
リツコ 「昨日ね」
このシーンを観た瞬間に、あたしは、ヒサビサに背中に寒気が走った。「松代」と言えば、長野県の松代のことで、もちろん、戦争中に「大本営」があった場所だ。「中学2年生」「戦艦」「大本営」って、こんなにも共通点がある上に、大きな意味で言えば、お国の命令で人殺しのための毒ガスを作らされてた比呂人くんも、お国の命令でワケの分かんない使徒なんていう敵と戦わされてるシンジたちも、時代は違えど、みんな「大人の犠牲者」なのだ。
‥‥そんなワケで、これまでのレースを振り返ってみると、こないだの「金杯」の時は、あたしが、第拾六話「死に至る病、そして」の「ディラックの海」のことを書いたら、それを読んだ石川先生から、「ディラック博士が何度目かの来日をした時に、名古屋港まで迎えに行ったことがある」っていう内容のメールをいただいた。そして、50年も前のこの時に、石川先生は、生まれて初めて競馬場を見て、その競馬場は「名古屋競馬場」だったってことも書かれてた。そしたら、「京都金杯」は、「7-5-8 (なごや)」が入った。
そして、去年の暮れの「有馬記念」の時も、あたしがたまたま「ウグイスを見た」っていう日記を書いたら、それを読んだ石川先生から、ご自宅の木にウグイスが来てるって競馬の専門紙の配達のお兄さんが教えてくれたっていうメールをくださった。それで、あたしが、「それはウグイスじゃなくてメジロじゃないか?」って推測したことから、全出走馬の中で、唯一、「メジロ一族」の血を引くドリームジャーニーを予想して、ミゴトに1着になったのだ‥‥ってことで、ここで、「金杯」の直後にいただいた1通のメールをご紹介させていただく。
件名:やはり石川先生はゼーレだった!?
お名前:HY子
コメント:きっこさん、こんにちは。本日の石川先生のメールを読んで「やっぱり石川先生はゼーレだったのか!?」と思わず鳥肌が立ってしまいました。実は私も、3日に紹介された先生のメールに何回も出てくる地名「名古屋」が強烈に気になって「名古屋に何かヒントがあるのでは?」と思いつつ、そのままスルーしてしまったんです。でも、まさか「名古屋=758=3連単の数字」だったとは…!!正に「ゼーレのシナリオ通り」の結果だった事に驚愕いたしましたし、先生のメールの元になったのは、最初に「金杯のキーワードは『ディラックの海』だ!」と予想したきっこさんなのですから、恐るべしエヴァ予想!です。そして、このエヴァ予想ですが、どうも、きっこさんのこじつけ予想とは別に、日記そのものの中に、つまり、きっこさんが無意識に書かれている文章や石川先生のメールの中に、答やヒントが隠されている場合が多いみたいですね。このことに注意しながら、次回からのきっこさん予想を楽しんでいこうと思いますので、どうぞ宜しくお願いします!
Y子さん、いつもありがとうございます♪‥‥ってことで、あたしもY子さんが書かれてるように、あたしが無意識に書いてる文章や、石川先生のメールの中に答やヒントが隠されているような気がしてならないのだ。それで、あたしは、第拾七話「四人目の適格者」を観終わったコーフンを引きずりつつ、次の日に、ソッコーで図書館へ欽ちゃん走りして、懐かしい装丁の「魔法つかいの夏」を借りて来た。そして、タイトルの「魔法つかいの夏」を読み始めてしばらくしたら、石川先生からメールが届いた。あたしが、16日の日記、「馬の耳にSF」に、石川先生の本について書いたことをメールでお伝えしておいたので、そのお返事だった。
件名: 恥じ入っています
日時: 2010年01月18日
身をすくめながら日記を拝読しました。
きっこさんの才能はホンモノ、私は小器用なディレッタント、との思いが強くあり、望外のご評価にひたすら赤面しています。
昨年刊行された『日本SF全集・1』に私の『五月の幽霊』という短篇が収録されていますが、これは処女短編集『魔法つかいの夏』を文庫化するさいに「SFではない」という独断で割愛した作品で、ここらあたりに以後の路線の分岐点があったかと思います。
私の過去の仕事で比較的マトモなのは、ミステリー評論集『極楽の鬼』(講談社・あの超辛口の谷沢永一氏に「文化勲章に値いする」と過褒されました)と、きっこさんにも認めていただいた『SFの時代』の二冊の下世話的評論集くらいではないか、と考えております。
別の話題になりますが、競馬関係のアンソロジーでは、日本ペンクラブ編・山口瞳選『競馬読本』(福武文庫)、同・石川喬司選『一攫千金の夢』(集英社文庫)あたりが面白いかと思います。ホワイトフォンテンが出てくる『旅路の果て』をはじめとする寺山修司の競馬エッセイ・シリーズ(新書館)はもちろん。
石川喬司
シャコープレシャス‥‥じゃなくて、社交辞令だってことは知りつつも、大御所の石川先生に持ち上げてもらって、キョーシュクしまくりのあたしとしては、借りて来たばかりの「魔法つかいの夏」を手に取って、すぐに目次を見たら、そこには「五月の幽霊」があった。先生のお話では、「文庫化するさいに割愛した作品」てことだったから、あたしの借りて来たペーパーバックには掲載されてたのだ。それで、「魔法つかいの夏」を読み始めたとこだったけど、とりあえず、その「五月の幽霊」の頭の部分だけでもと思って、チョコっと読んでみたら、あたしは、2ページ目で凍りついた。そこには、こう書かれていたのだ。
「比呂人がそのビラを受け取ったのは、エス・マルモン氏のロンサール購読の時間だった。」
「五月の幽霊」は、ある夫婦の、それぞれの過去の回想シーンを対比させながら、複雑なストーリーを編み上げて行くって感じの実験的な短編で、うまく表現できないけど、「精神的なタイムトラベル」って感じの作品だ。そして、その主な背景は、学生運動が盛んだった時代の大学だ。だから、「魔法つかいの夏」の比呂人と、この「五月の幽霊」の比呂人とが、同一人物なのかどうかは分からないけど、「魔法つかいの夏」の中学2年生の比呂人が、戦時中の四国を舞台にしてて、「五月の幽霊」の大学生の比呂人が、東京の「T大学」を舞台にしてることから、愛媛県の出身で、東京大学の文学部仏文学科を卒業されてる石川先生ご自身が、両方の比呂人のモデルになってることが分かる。
‥‥そんなワケで、「あたしが何かを日記に書く」→「それを読んだ石川先生からメールが届く」→「その内容がエヴァンゲリオン予想にリンクしてる」っていう「不思議な偶然」の連鎖は、山本リンダにも、山田パンダにも、もう誰にも止められない。あたしの一番古い父さんとの思い出のレース、「AJC杯」に、石川先生の古い思い出が散りばめられてる「魔法つかいの夏」と「五月の幽霊」とがリンクして、今回の「エヴァンゲリオン予想」は、ペガサスのように加速してく。
で、あたしの記憶の中で、完全にペガサスへと昇華してるホワイトフォンテンは、背中に生えた真っ白な翼でゴールのずっと先まで飛んでったけど、そんなことを思いながら、録画しといた昨日の「日経新春杯」を観た。あたしは、馬券は買ってないから、純粋にレースを観戦するだけだったけど、テイエムプリキュアが出ることだけは知ってたから、テイエムプリキュアを応援するつもりでいた。でも、パドックを回る馬たちを見てたら、1頭だけ、真っ白な馬がいた。メイショウベルーガっていう馬だった。
あたしは、この瞬間、「あっ、この馬が勝つ!」って直感した。30年以上も前に、父さんに肩車されて、ホワイトフォンテンを見た時に感じたのとおんなじ感覚だった。そして、そのまま「日経新春杯」を見てたら、ずっと後ろのほうにいたメイショウベルーガが、最後のコーナーを回ったあたりから少しずつ前に出て来て、直線で大外からグングン加速して、アッと言う間にトップに躍り出て、そのままゴールを駆け抜けちゃった。
そんなこんなもありつつ、今回の「AJC杯」の「エヴァンゲリオン予想」は、まだ出走馬の名前しか分かってないから、詳しいことまでは書けない。だけど、現時点で、あたしがすごく引っかかってるのが、エヴァンゲリオンの第拾七話「四人目の適格者」にも、石川先生の「魔法つかいの夏」にも共通してる「大本営」、つまり、「松代」なのだ。「まつしろ」→「まっしろ」ってことで、あたしの思い出のホワイトフォンテンについては、石川先生のメールの中にも書かれてるし、昨日のメイショウベルーガも芦毛の白馬だった。そして、そんなことを考えながら「AJC杯」の出走馬を見てたら、芦毛は1頭もいなかったけど、「白」を含んだ名前の馬がいた。
「トウショウシロッコ」
こないだの「金杯」で、2着になった馬だ。ちなみに、「シロッコ」ってのは、ワーゲンの車名にもあるけど、イタリアの南風のことだ。だけど、あたしは、この名前を見た瞬間、またまた「魔法つかいの夏」を思い出した。中学2年生の比呂人くんは、船で港に運ばれて来たボーキサイトとかの原料を「トロッコ」に乗せて工場まで運ぶ仕事をさせられてたからだ。そして、これとは別に、1~2日前に、何の番組か忘れちゃったし、誰が言ってたのかも忘れちゃったけど、テレビで誰かが「トロッコに乗ってみたい」ってことを言ってたのが頭の中に残ってて、ナゼだか、ずっと「トロッコ」って言葉が気になってたのだ。
「トウショウシロッコ」は、縮めれば「トロッコ」になるし、「松代」を「真っ白」にカケれば、「シロッコ」を「白いトロッコ」って読み解くこともできる。そして、「トウショウ一族」と言えば、トウショウボーイが有名だけど、トウショウボーイは、「天馬」って呼ばれてたそうだ。そう、ペガサスの和名だ。さらに言えば、トウショウシロッコの最初の3文字の「トウシ」は、「四人目の適格者」でエヴァンゲリオン参号機のパイロットに選ばれた「鈴原トウジ」の「トウジ」にリンクしてる。
‥‥そんなワケで、今日のとこは「壮大な前置き」ってことで、これから、「魔法つかいの夏」と「五月の幽霊」をジックリと読み直して、石川先生とのシンクロ率を極限まで高めた上で、木曜日か金曜日あたりに枠順が発表されるのを待って、具体的な「エヴァンゲリオン予想」を発表したいと思う。だから、皆さんも、それぞれの予想を楽しんで欲しい。たとえば、「AJC杯なんだから、AとJとCに関係した馬が1、2、3着になるんじゃないか?」とか、「ビエンナーレはイタリア語で『2年に一度』って意味だから、2年ぶりに勝つんじゃないか?」とか、「『出る杭(くい)は打たれる』って言うから、デルフォイも打たれるんじゃないか?」とか、こんなギャグみたいなので的中したら楽しさも倍増だと思う今日この頃なのだ♪
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