岡山放送局

2010年1月20日 20時5分更新

苫田ダム緊急放流


岡山市南部の児島湾沖ののりの養殖場などで、のりが十分に黒くならない「色落ち」の被害が発生していることから、岡山県などはのりに必要な栄養分を確保するため、苫田ダムの放流量を一時的に増やす緊急措置を20日から始めました。

岡山市南部の児島湾沖では、県内で生産されるのりのおよそ70%が養殖されています。
しかし、のりを黒くするために必要な海水に含まれる栄養塩は今月15日現在で、必要とされる量の3分の1にとどまり、のりが黒くならない「色落ち」の被害が発生しています。

このため岡山県などは、栄養塩の濃度を上げるため、児島湾に流れ込む吉井川の上流にある鏡野町の苫田ダムからの放流量を20日午前9時から毎秒4トン増やしました。今月24日の午前9時まで続けられます。

のりの色落ち対策のためダムの放流量を増やす緊急措置はおととし以来2年ぶりで、岡山県の水産課では「色落ちは深刻な状況だがダムの放流で状況が改善されることを期待したい」と話しています。