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2010年1月19日(火) 19:00 |
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長島にノルウェーから研究者訪れる
瀬戸内市の長島に、全国初の国立ハンセン病療養所ができて今年で80年になります。 その長島の療養所に、『らい菌』を発見したノルウェーから、初めて研究者が訪れました。 園内で聞き取り調査や講演をして、日本の隔離政策は誤っていたと指摘しました。
霧にかすんで見える19日朝の瀬戸内海。 瀬戸内市の長島と対岸を結ぶ長島大橋を1台のバスが渡ります。 今年で開園から80周年を迎えた国立療養所・長島愛生園に向かいました。 入所者らに迎えられ、療養所を訪れたのは『らい菌』の発見者、ハンセン医師を生んだ北欧・ノルウェーからの研究者らです。 研究者の一人で、ノルウェーのハンセン病博物館学芸員シグード・サンドモさんが『ハンセン病医療政策』と題して講演を行いました。 今回、研究員らは、金沢大学の招待で日本のハンセン病隔離政策などを調査するため日本を訪れたものです。 入所者の宇佐美治さんが、おととし、ノルウェーのハンセン病博物館を訪ねたこともきっかけとなり、シグードさんらは、日本のハンセン病患者の隔離政策に興味を抱いたと言います。 街の中心部に療養所を構え、ハンセン病が治癒すれば、社会に戻れるシステムだったノルウェー。 一方で、家族と引き裂かれ、ハンセン病が治癒した後も隔離を続けた日本。 シグードさんらは納骨堂を訪ね、遺骨になっても、家族のもとに戻れない事実に、日本のハンセン病政策の誤りを感じると険しい表情を見せていました。
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