独島:新発見を含め生物167種類の生息を確認(下)

 また今回の調査は、ダルマギクの原産地が「韓国・独島」であるとの事実を立証するという、新たな成果も挙げた。調査に参加した嶺南大のパク・ソンジュ教授(植物学科)は、「独島や鬱陵島、江原道襄陽などに咲いているダルマギクのDNA情報を分析・比較した結果、独島・鬱陵島のダルマギクが、韓国のほかの地域を経て、日本にまで伝わったことが判明した。これまでダルマギクの原産地は韓国だと漠然と推定されていたが、独島のダルマギクが原種だという事実が、科学的に初めて証明された」と語った。

 これによりダルマギクは、政府が2006年以降、「生物主権」の確保という次元から本格的に実施している「韓国土種生物資源」の目録に記載されることになった。環境部は06年から自生生物の調査・発掘事業を本格的に展開しており、最近までに2800種類余りの土着種の存在を新たに確認し、ハッチョウトンボやウチワノキといった土着種の遺伝子情報をデータベース化している。

 この事業は、これまで韓国土着の生物資源が収奪されてきた失敗を繰り返さない、という目標の下に始まった。こうした生物資源収奪の例としては、かつて米国が北漢山で摘み取り、「ミス・キム・ライラック」として改良し販売しているヒロハハシドイや、海外で高級庭園樹として売られているコウライシャラ、クリスマスツリーとして幅広く出回っているチョウセンシラベなどがある。

 環境部の関係者は、「ヤナギの皮から抽出したアスピリンのように、韓国土着の生物資源がいつ、どのように生命技術(BT)産業の源泉材料として使用されているか分からないため、今後われわれがその権利を主張するには、DNA情報の構築などの備えが必要だ」と語った。

(4)ヒバリシギ(5)アマサギ(6)ツグミの一種(7)タカ/写真提供=環境部

朴恩鎬(パク・ウンホ)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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