⇒在外研究
● 採用されてからの流れ
先輩からのmessage 〜平成20年任官者から〜
● 各種検事研修
検事への任官を考えている方々の中には,将来,自分が検事としての仕事をやっていけるのか不安を抱いている人もいるかもしれません。
しかし,検事に任官した当初から,いきなり複雑・重大な事件を担当するわけではなく,初めは,捜査処理・公判遂行の基礎となる要素が含まれた事件を担当し,上司の指導や先輩検事のアドバイスを受けながら,実務家として徐々に経験を積み,検察実務に関する知識・技能を向上させていきますし,それとともに,様々な研修が準備されています。
特に,法曹養成制度が変化し,司法修習期間が短縮された現在では,任官直後の新任検事に対しては,検察実務での仕事がスムーズに行えるよう,任官当初約3か月から6か月にわたり,検事として最低限必要な基本的知識・能力の修得のほか,新規立法についての情報等を得ることを目的とした「新任検事研修」が行われます。
また,任官後3年程度の検事に対しては,経験年数に応じた検事として備えるべき知識・技能を修得してもらうために「検事一般研修」が行われます。
さらに,任官後7ないし10年程度の検事に対しては,中堅検事として必要とされるより高度な専門的知識・技能の修得を目的とした「検事専門研修」が実施されます。
これらの研修では,研修に参加する検事が実際に取り扱った刑事事件等の事例を持ち寄り,法務総合研究所の教官の指導の下,研修員相互で,その事例の問題点や事件処理等について討議・研究を行います。この事例検討の中で先輩や同僚検事の意見を聴くことにより,自分が日ごろ行っている事件処理等を再検討して新たな視点を見いだすとともに,最新の捜査手法等に関する情報を入手することができるのです。
それとともに,証人尋問演習等の実践的な研修により,公判遂行技術の向上を図ったり,裁判官,弁護士,警察,マスコミ関係者等の外部講師による講義など,多角的な視点からの研修科目が準備されており,検事としての知識・技能を磨くための非常に有益な機会となっています。
このように法務・検察では検事の研修を充実させるなど指導体制を整え,事件処理等を担う検事の育成・能力向上を図っているのです。
法務総合研究所研修第一部 勝山 浩嗣 教官
検事研修の概要
種 類 | 対 象 | 研 修 目 的 |
---|---|---|
新任検事研修 | 新任検事 | 検察官としての基礎的知識・能力を修得させるとともに,広い視野と識見を養うための基礎的啓発を行う。 |
検事一般研修 | 任官後おおむね3年前後の検事 | 経験年数に応じた捜査・公判等検察実務に関する知識・技能を修得させる。 |
検事専門研修 | 任官後おおむね7ないし10年の経歴を有する検事 | 知能犯,公安・労働事件を中心に,捜査・公判遂行に関するより高度な専門的知識・技能を修得させる。 |
● 在外研究
検事には,各種在外研究制度があります。
毎年,米国,英国をはじめとした各国に検事を派遣して研究を行っています。
先輩からのmessage 〜現場の検察官から〜
最近における検事の在外研究員等派遣状況