西鉄がバス114路線を廃止・減便

　西日本鉄道は１９日、グループ全体で計約２５０路線運行しているバスのうち、３月以降、一般の路線バスは最大１０２路線を、高速バスも１２路線をそれぞれ廃止または減便する計画を発表した。

　景気低迷や高速道路の料金割引で乗客が減り収益が悪化しているため、全体の半数に迫る過去に例のない規模の合理化に踏み切る。不採算路線カットで１２年度グループ連結の自動車事業の黒字化を目指す。

　路線バスは３月２７日に４８路線で運行本数を減らし、４月１日に１５路線で一部または区間全部の運行をやめる予定。さらに別の３９路線について、３月末までに運行ルートに当たっている自治体へ路線の一部か全面廃止を申し入れる。同意が得られれば秋以降、それぞれ運行をやめる。該当ルートは福岡県が中心で、一部佐賀県や熊本県も含む。

　高速バスは３月１日以降９路線を減便し、３路線を廃止する計画。運転手は社内で１人当たりの労働時間を短縮するなどしてワークシェアリングを進め、解雇はしない。新規募集も既に昨秋から停止している。

　福岡市で記者会見した中尾和毅取締役常務執行役員は「１０年度からの３年間で約３０億円の収益改善を見込む」と述べた。（共同）

　［2010年1月20日0時38分］