2006年12月03日

世界遺産の街『ザルツブルグ』。

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旅のガイド本を見ると、このザルツブルグという街の紹介文には「あのサウンド・
オブ・ミュージックの〜」と頭に形容詞がつくことが多いようですが、
街に住む人達はどうやらあの名画をあまり好んでいないようです。
この牛も大きく載せましたけど、どちらかと言えばあんまし目立たない場所に
「何これ?」って感じで置いてあります。

もう20年近く見てないと思うけど、私もあの映画は好きで5〜6回見てるハズです。
だから一応映画に出てきた場所へは行ってきましたよ。



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左は確かジュリー・アンドリュースとトラップ一家の子供達が木の周りをぐるぐる
回りながら歌い踊るんじゃなかったか(一応一人で真似してみた)。
右の墓地は確かトラップ一家がナチスに追われて逃げるシーンに出てきたんじゃ
なかったか。

・・・と、とにかくいい加減な記憶しかないのですが、
とりあえず名所は押さえて行ってきたぞ、と。

地元の人に今一つ評判が悪いのは、トラップ一家が歌い踊りながら画面が切り替わると
まるでエスパーかワープでもしたように、街の名所をびゅんびゅん移り変わってるのが
「おいおいそりゃねえだろうよ〜」と見えるらしいのです。
アメリカ映画にトンデモ日本が出て、見てる我々がずっこけるコトありますけど、
あれと同じような感覚なんでしょうナ。

ちなみにこの街の英雄モーツァルトの映画「アマデウス」は、チェコでロケを
したとかで、そのせいか評判は悪くないようです。



さてさて、
この街ザルツブルグは旧市街ってトコが街全体世界遺産に登録されてるそうで、
とにかく街中何百年も前の建物・街並みがそのまま残っております。



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こんな感じで屋根の下にいつ出来た建物か書いてあるんですよ。
で、ザルツブルグに到着した翌日は、異国で孤独クラブになるにはまだ早過ぎましたんで
ほとんど強引に前夜知り合ったばかりの鍵子Aさんを昼メシに誘い出して、
とっても有り難いことにそれからほとんど丸一日案内してもらったんですが、
なんと!そのAさんが借りて住んでる部屋が築5〜600年だと言うのです。
え〜っマジですかー
私が8月まで住んでた団地も築35年でかなり古いと思ってたけどさあ。

そのお家は大戦前はユダヤ人の持ち物だったそうで、今はイタリア人だったかな
ま とにかく家賃400か500ユーロ(失念)で借りてるとのお話で、
玄関だけは見せてもらいました。
まーそんなに古い建物が未だに現役であることももちろんそうなんですけど、
そんな場所でニッポン人の小娘(でも無いんだけど 笑)が一人で暮らしている
ことに、おじさんは驚きを禁じえないのでした。

このAさんは鍵子Lさんと同業者でございまして、
なかなかお話がうまいと言うかとても面白くてですね。
数日前に仕事でローマから帰ってきたばかり、なんて話をすげえよナと聞いてたら
お仕事でイランへ行かれたこともあるそうで。すっごいよねー

「あなたはまさに兼高かおるです。ぜひ本を書いた方がいいです」
「あなたの話はとても面白い。ここでガイドをやった方がいいです」

と、心の底から素直に思ったままをのたもうたのですが、後でLさんへ
そのことを話すと「それは大変失礼です」と怒られてしまいました(笑)。
そりゃそうだわね。立派な仕事をされているんだもの。
ま LさんAさんのお仕事の話はまた後日書くことにします。



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Aさんとはお昼ゴハンと、オヤツにこちらでは有名らしいケーキ屋で
オチャしてもらいました。
いや〜オナゴとケーキを食べるなんて20年ぶりだぁ〜(泣)、と書けば話も
少しは面白いのですが、正直に書きます2年ぶりでした。
途中からドイツより観光で来てる夫婦と相席になりまして、ドイツ語で3人
楽しそうに会話が弾みます。
言葉がわかんないっていうのはホント肩身狭いっスよねぇ〜



なんかあんま良い写真無いんですけど、ザルツブルグの旧市街地はこんな街です。



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このど真ん中にAさんは住んでいて(市全体で日本人は80人ぐらいいるとのこと)、
中にモーツァルトの何たらや、夏に世界中から人が集まる音楽ホールや、やはり
この街にも立派な大聖堂があったりします。
あ ちなみにマクドナルドもあったりします。

平日だと言うのに日本人の団体客も複数見かけましたね。
ぞろぞろとあんまみっともいいもんじゃないけど、私だって知ってる人がいなけりゃ
ここまで一人じゃ来れなかったですよ。
旅でのサプライズは無いだろうけど、何よりも安心して見回ることが出来るし
その団体の中でナンパしてるようなヤツもいたりして、それなりに楽しいんじゃないですかね。


で、Aさんに無理を言って上の写真の上にあるお城へ歩いて登りました。
何段階かのお金を払う関所みたいになってまして、一番最後てっぺんに着いた頃、
回りにいたのは世界中から来てるカップルばかりでした。
まぁきっと我々も東洋人のカップルに見えたんだろうなあ〜



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お城から見たザルツブルグ市内です。
写真はヘボくてすいませんけど、実際は言葉を失うほどの絶景ですよ。




このあともう時間は夜になっていたにも関わらず、Aさんに私のたってのお願い
「現地のスーパーマーケット」を案内してもらいました。
いや〜ワタクシとしては名所旧跡には行けずとも、どうしてもスーパーだけは
行ってみたくてですね。

私がブログを見始めたのは今から3年前のことで、
何よりも海外在住の日本人が、現地の普通の暮らしを写真とともに書いているのを
毎晩一人ビールを飲みながらそりゃあもう楽しみに見てましてね。

ああっついに自分が憧れだった海外のスーパーの記事をUP出来るなんて!!
この喜びをどうやって表わせばいいんだあー


ということで続きはまた今度。






posted by Saxman at 22:18 | Comment(0) | 旅日記

2006年12月02日

Wien! Vienna! ウィーン!

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本日土曜日は二度寝ならぬ三度寝をしてまして、今週は毎日エラく苦しめられた
時差ボケも、これでなんとかなるんじゃないでしょうか。
そんな間にも時間だけはどんどん経って、早くもヨーロッパへ旅立ってから
2週間、帰ってきてから一週間が過ぎようとしています。
あああ、細かいことを忘れないうち早めに書いておかんとね。


えーと、
上の写真はウィーンで泊まったホテル"Ibis Wien Mariahilf"の客室からの朝8時頃の
眺めでやんす。左の教会がいかにもヨーロッパっぽいでしょう?
さぞ有名なトコに違いねえと思いきや、ガイド本には何も載っていなくて
後ほど街を歩き出すとわかってくるのですが、こんな建物がゴロゴロしております。



前日ウィーン空港到着は夜10時前と遅い時間にもかかわらず、入国審査を出たら
ほとんどお顔を見るのは初めての鍵子Lさんが私に声をかけてくれまして、
Lさんの仕事仲間である熊五郎ヒゲのルドルフさんの車で街へ向かいました。

後ほどルドルフさんの話を聞くと(あ もちろんLさんの通訳です)、
ネットで知り合っただけでわざわざ日本から来るとは一体どんなヤツなんだ、
ブログなんてやってんのはロクなもんじゃないに決まってる、
こりゃあLさんヤバいよ!おしオレがボディガードでついていくよ!

・・・との理由から、私とは縁もゆかりも無いのにわざわざ来て下さったので
そりゃあ申し訳無かったなあ、とその時点では素直に思ったものの
後から考えれば、単にLさんと一緒にいたかっただけなんじゃないの?(笑)
なんて思ったりして。

それからルドルフさんの案内で私とLさんの3人は、オーストリアの文化でもある
カフェへ行って、「まだまだ大丈夫だろう?」と現地のトンがった人達が
行くような飲み屋(店内みんなタバコ吸ってます)へ連れてってもらい、
少し飲んでようやくホテルへ戻ったのが2時くらいでしたかね。

それでLさんとは午前10時半に下のレストランで待ち合わせをしたものの、
なんせ10年ぶりの異国に私はエラくコーフンしております。
時差のせいもあるのか7時には目が覚めちゃって、このまま10時半まで部屋に
いてもしょーがないので、ウィーンの街を一人で歩いてみることにしました。



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なんかこの国は宗教的背景からかもしれませんが、日曜日は基本的に働いちゃ
いけないって法律があるようでして、首都だというのに街はひっそりとしています。
それでも何軒か開いてたファーストフード系の店もあって、まだ到着したばかりで
中に入って買ってみる勇気も湧かず、とりあえず外からバレないように覗いてみると、
働いているのはどちらかと言えば顔の濃い人たちばかりでした。
後ほどLさんにそのことを話すと、東欧諸国からの移民もしくは出稼ぎの人達が
そんな都合の悪い時間に働いているようです。

そういや前の晩のウェイトレスもそんな顔立ちだったし、スタバって日本だと
アルバイトの中じゃステータスある方じゃないかと私は思ってんですが、
ヒースロー空港内のスタバで働いていたのは皆アジア系ばかりだったんですよ。
ふーん。そーかそーか・・・

いくら日本で外国人が増えてきたっつっても、私の普段の生活には
エキストラ以外には同じ顔・色をした人間しか登場して来ないんで、
やっぱり地続きの大陸は違うんだなぁ・・・と、いい加減ハラが減りつつも
朝からそんな考え事をしていました。




さて、時間通りにLさんも起きてきて、かなり遅い朝メシを食いまして
(メシ編は後ほどある写真だけまとめてUPいたします)
荷物を置かせてもらったままお昼前にホテルをチェックアウト。
前の晩は暗くてわかりにくかったウィーンの街を案内してもらうことになりました。



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んまぁ〜このウィーンという街は街中古い建物ばかりでございまして、
興味の無い人には古めかしい街としか写らないんでしょうが
私もその無い人の部類だったんですけど、実際に見てみると気持ちも変わるもんですよ。
この写真はどこだっけな・・・とにかく有名なトコです。
ちなみに下に小さく"土曜の夜はフィーバーしよう!"のポーズをしているのが
筆者(プッ)でございます。



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中でもワタクシのドギモを抜いたのが、このシュテファン寺院でございます。
建物の間からこの建屋が見えてくると、あまりの大きさ(137M)に
きっと誰もが「はっは〜っ」とひれ伏したくなるに違いないですよ。

当日は日曜日で、聖堂内に入った時間はちょうどミサをやってる最中でして、
中の重厚な雰囲気に無神論者のワタクシでも更に「はっは〜っ」と思わず
ひれ伏したくなります。
ミサの途中で回りの人ととにかく握手をする場面があるんですよ。
何もわからず一応ワタシもおどおどしながらやったけどさあ。
たまにはこんな場所も心洗われる感じでいいかもネ。

ちなみにミラノのドゥオーモと違いまして、こちらは入場無料ざんす。
こちらの他の名所旧跡もそうなんですけど、日本と違ってカメラは撮り放題
なんですよ。
痛んだりしねえのかな、と他人事ながら気にもなりましたけどね。



さてさて、
それから我々はウィーン市庁舎前のクリスマス・マーケットへ向かいました。



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いや〜私はいつも至近距離50センチの静物の写真しか撮ってないんで、
やっぱアレですね。人が入ってると写真も生き生きしてきますよね。
もっと多く人物の写真を撮りたかったんですけど、黙って撮るのもマズいし
断わりようも無いですしね。

それにしてもキレイだと思われませんか。
クリスマス一ヶ月前を迎えて市庁舎も着飾って、前の広場にいわば縁日が
出るんですな。



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売ってるモンはクリスマスグッズがメインで、日本だと正月用の飾りつけとか
縁日で売ってるじゃないですか。まさにあんな感じです。
このオーストリアって国は、ヨーロッパの中でもどちらかと言えば田舎の部類に
入ると私は思うんだけど、このマーケットにはそのオーストリアの田舎モンみたいな
人達も結構来てましてね。
なんか歩いてるだけでも結構楽しい。

下の黄色い物体はハチミツのロウソクなんだそうです。
日本と違ってロウソクを日常生活品として使ってるそうで、Lさんに「もしかして
電気が無い場所とかあんですか?」と尋ねると「ゴハンの時とかロウソクの方が
おいしそうに見えるでしょ」とのこと。
日本で沢山のロウソクを買い込んだら、いきなりアブナイ趣味のオヤジ(笑)に
見られそうですが、こういう文化の違いって面白いですよね。



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で、縁日で買ったホットドッグ(3ユーロぐらいだったか?)。
なんたってウインナソーセージって言うぐらいですからね。本場モノです。
右は縁日で見かけた変なアジア人(笑)。
ネットに顔を出すのは余程顔に自信が無きゃやっちゃいけないことだと思うんだがな。
で、このアジア人が手にしてるのは名物のホットワインです。
名前の通りに暖かいワインで、柑橘系のジュースも入ってるんですよ。
飲む前はどうかと思ってたけど、これがねーなかなかオイシイ。
寒空の下で襟を立てて、仕事帰りに皆で軽く飲んだりしたりするもんだそうです。
日本でもそれなりにウケそうな気もするけどね。



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さて、日も暮れてきましたんで
そろそろLさんの住むザルツブルグへ戻らなければなりません。
地下鉄に乗ってウィーン西駅へ。
ザルツブルグの路面電車もミラノの地下鉄も駅に改札はありません。
なんでいくらでもタダ乗りが出来ちゃうという、我々日本人にとっては
信じられないシステムになっております。
その代わりに見つかったときの罰金が大きいようです。



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朝のうちに写真を撮ったウィーン西駅。
国内の切符は右の自販機で購入します。
Englishのボタンがあるからコレは私でも買うことが出来ました。

夕方5時半過ぎ発の列車にビールを買い込んで
私も酒さえ入れば気も大きくなって、車内では現地の子とニラメッコして
遊んだりして、ザルツブルグ到着は夜の9時前。

それから鍵子Aさんと合流して、晩メシを食ったあと
生まれて初めてゲイバーに連れてってもらったりしたのですが
ああ、無能な私には書くのが疲れてきましたので今晩はこれにて終了。

明日は「サウンド・オブ・ミュージック」のザルツブルグ編でーす。



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posted by Saxman at 22:24 | Comment(0) | 旅日記