
Salzburgの街には今や日本じゃ(少なくとも東京では)見かけることの無い
トローリーバスが縦横無尽に、早出や残業をいかにもしなそうなお国柄である
にも関わらず、朝早くから夜遅い時間までかなり多い本数が走っています。
旅先4日目。
ついに異国で一人ぼっちになってしまった私は、前日鍵子Aさんから聞いた
"Europark"(現地読みで「おいろぱーく」)へ、このトローリーバスに乗って
出かけてみることにしたのでした。
前にもちょこっと書いたような気もしますが、この国もイタリアもドイツも
公共交通機関へ乗る際に「改札」等の事前チェック機能が何も無くて、
やろうと構えずとも誰にでも簡単に無賃乗車が出来てしまいます。
その代わりに運悪く出来心が見つかったときは、Salzburgでは60ユーロ程
(7000えんぐらい)の罰金を払わなくてはなりません。
・・・だそうです。
で、私が泊まっていたホテル前の停留所からEuropark行きのバスに
「これで間違ってないよナ間違ってたら戻ってくればいいだけだもんナ」と
一人ドキドキしながら後方の席へ座っていると、いきなりキレイ系の女の人
(ジェニファー・ビールス似)がバッチ着きの手帳を見せてきて
何やら私に話しかけてきました。うぉーっキンチョウの瞬間!

きっとこれが昨日聞いてた車内の検札なんだナと、内心ドウシヨドウシヨと
無言で市内24時間フリーの切符を見せると、百万ドルの笑顔とともに
「Danke」の返事が来たので一安心。
当たり前かもですが、私が乗ったこのバスには無賃乗車は一人もいなかったようで、
自動改札に巨額な設備投資をしたり、改札に常に人を置いておくことを考えれば
意外とこんな仕組みもいいのかもしれんよな、と感心しておりました。
で、バスに揺られること30分弱。
目的地のEuroparkへ到着いたしました。

ここへ来たのは、前日鍵子Aさんに近場のスーパーへ連れてってもらいまして
私は涙が出るほど感激したので「ならEuroparkへ行ってみても面白いかもネ」と
紹介してもらったのです。
観光施設ではありませんから、もちろんガイド本には載っておりませんし、
ここまで街の中心から離れてしまうと、いかにも海外から観光で来てます、
って感じは見かけなかったですね。
日本へ帰ってきてからネットで調べてみれば、このEuroparkなる巨大商業設備は
ヨーロッパ各国にあるようでした。
ああ、ついにやってきたぞ!
観光地じゃない異国の普通の生活。
昨日のスーパーも感動のあまり泣き崩れんばかりでしたけど
私はこういったもんが一番見たかったのですよ。

日本のこういった施設と同じように、Europarkの中も食べ物スーパーから電気屋・
洋服屋・本屋・・・と何でも入っています。
こんなふうに動いている人が写った生き生きとした写真をもっともっと沢山
撮りたかったんですが、どーも撮りにくくてですね。
わからないようにススっとカメラを取り出して、ピントも合わせず地味に
カシャッと撮って、さも悪いコトをしたかのように下を向いてスタスタスタ・・・
と立ち去っていくアヤシゲな東洋人・・・
あ〜こんな機会無いんだから、勇気を出してもっと撮ってくれば良かったですよ。
んでも、このパン屋の写真いい感じでしょう?
さすがにパンが主食の国だけあって、売ってるパンの種類は日本の比ではなく、
それでも惣菜パンみたいなもんはほとんど無くて、牛のようにずっと噛み続けて
なければならんような堅めのパンが主流でした。
食パンは・・・あったかな?

続きまして、待望のビッグスーパー"INTERSPAR"へ入ります。
日本でも同じマークのコンビニがありますが(北海道でよく見かけたような)
同じ系列なんだろうかね。
私がわからなかっただけだと思うのですが、こちらのスーパーは買い物をしないと
出口がどこにあるんだかわからない、言葉のわからない旅人を非常に不安に
させるシステムとなっております。

さぁーて、
まずは多くの日本のスーパーと同様、入り口近くは野菜売り場でした。
その野菜棚の一番下におやおや〜と萎びた野菜類がありまして、誰がこんなもん
買うのかと思えば、ここらへんのクサレ野菜でスープを取るんだそうです(鍵子A談)。
はは〜っにゃるほど。ふ〜ん面白いねえ〜

得体の知れない野菜2点。
左はカブの親戚っぽいですが、右は一体何だ?
もう見てるだけでワクワクしてきます。

アジアでしか食べない野菜と思ってた白菜も山のように置いてありました。
しかも0.69ユーロ(80えんぐらい?)って安過ぎませんか?
カボチャは小さいのから右の写真のような大きいのまで沢山ありました。

ヨーロッパの便秘サラダ(笑)。
これでいなげやのちっこいパックと同じ値段だから参ってしまいます。
全般的に野菜類は安いですね。と言うより物価自体が安いのかもネ。
右は惣菜売り場。日本と違って揚げ物は無かったです。

続いて肉売り場。
ソーセージの種類はパッと見、日本の10倍ぐらいあんじゃないスか。
それに安い!右の巨大ソーセージが300えんしないんですよ。
日本でこの値段で買うとしたら魚肉ソーセージになっちゃうでしょうよ。

で、ですね。
事前に聞いてたから知ってはいたのですけど、
これだけ広い精肉売り場で本当に薄切り肉が無いのには驚きでした。
ヨーロッパ人は豚コマ肉を知らないのです。
肉野菜炒めもきっと食べることは無いのです。
店頭でベーコンやハムは薄く切って売っておりましたから、
生肉は塊で料理する概念しか無いのかもしれません。
不思議ダ・・・だからこそたまらなく面白い。

サラミ売り場にチーズ売り場。
前にゴザを敷いてワイン片手にずっと試食してみたいもんです。
そうそう、こんなに広い売り場でも試食は無かったんじゃなかったかな。

続きましては魚関係売り場。
オーストリアには海がありませんので、生魚は売ってませんでした。
あるのは冷凍か調理済みの瓶入り・パック入りのみ。
だから肉売り場の広さと比べたらひっそりとって感じです。
写真を失くしてしまったミラノには魚屋さんありましたよ。
日本とはかなり店構えが違って面白いんですけどね・・・はぁ〜残念。


とにもかくにも日本には売ってないものばかりで
んもぉ〜見てるだけで悶絶死寸前です。
生パスタ類・ピックルスの山々(この写真の倍ぐらいの面積全部ピックルス)
フルーツヨーグルトの種類がたぁ〜くさんあって、
お土産に買って帰れば良かったスープも愛しのカルディコーヒーファームの
10倍ぐらいの種類置いてました。ひぇ〜っ


ビールの種類も日本でお馴染みのもの・見たことないもの沢山あります。
日本のやアメリカビールは売ってませんでしたね。
こんなにもありゃいらんでしょうよ。
果物の柄のお酒は日本では見かけないものです。
何だっけこれ?こういうもんこそオミヤゲに買って帰るべきでしたね。

で、一番安いワインが1.79ユーロってことは200えん強??
マジかよー!
ちなみにオーストリアではワインをミネラルウォーターで割って飲むのも
ポピュラーなんだそうです。
それと多少の飲酒運転はヨッパらってなければ問題無いんだそうですよ。

日本の食材が普通に売っているのも驚きの一つでした。
キッコーマンの醤油の上はなぜか梅酒です。
Aさんは安いからってことでイタリア米を主食にされてるとのことでしたが、
日本米も普通に売ってましたよ。そんなに高くなかったと思います。
ただネ無洗米は無いですね。味噌はどうだったかな・・・
ここまで一般的になっているのなら、仮に私が海外で暮らすようになったとしても
(そんなのあるワケ無いじゃん 笑)
普通に暮らしていけるんじゃないかと思いましたよ。
右はブルードラゴン印のトウフです。写真の料理は何だかわからず。
我々の感覚としてこんなパッケージのトウフは出来れば買いたくないわね。

緑茶も結構普通に飲まれているようで、ティーパックだけだったと思いますが
それなりに種類がありました。
このお茶は何だろう。スモモ味か?
あ〜試しに買ってくれば良かったよねえ・・・マジ悔やむ。

そして!
以前
ななっち部長さまのブログで拝見してぶっ飛んだ冷凍寿司と
遂に私もオーストリアでご対面!こんなもん食えんのか〜!(爆)
これだけは何年経っても日本で販売されることは無いでしょうよ。

ついでにザルツブルグの街で見かけた寿司屋のチェーン店。
オーストリア版小僧寿し(笑)
店構えからしてどうやらオサレっぽい。笑っちゃうな〜アハハ
でもねーほーんと"スシ"はワールドワイドな食べ物になってんだなと
自分の目で見てきて実感しましたよ。
面白いよねえ。

さてさて、Europarkに隣接しますは
近頃船橋にも出来たとかいう北欧発の家具屋チェーン"IKEA"でござんす。
オサレっぽかったら入りにくいナ、との心配も来てみれば全然そんなことなくて
そーねえ東急ハンズみたいな感じでしょうかね。

もしかすると日本のIKEAでも売ってるのかもですが、
この安物スリッパの色合いがいかにも日本じゃ売ってなさそうです。

で、驚きましたのが(驚いてばっかりです)この売り場何だと思います?
この広い場所全部ロウソク売り場なんですよ。
みなさん車付きのカゴにドサドサ入れていくんですよね。
僕らの感覚だとロウソクなんて防災用品ぐらいしか思い浮かばないじゃないですか。
ほーんとこういう些細な文化の違いって面白いですよ。

この洗剤のパッケージも日本人には思い浮かばないセンス(笑)
結局この日、私はEuroparkとIKEAに5時間もいたのでした。
全然飽きなかった。すっごく面白かったなあ。
なんだか同じような写真が長々と続いちゃってスイマセン。
この写真の多さでどれだけ私が感動したかわかって下さいませよ。