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[社説]病気腎移植再開 透明性の上に立つ議論を

 がん患者などから摘出した腎臓の病巣部分を取り除き、第三者の腎臓病患者に移植する病気腎移植が、宇和島徳洲会病院(愛媛県宇和島市)で初めて臨床研究として行われた。

 医学的妥当性が疑われ、病気腎移植がストップして以来、3年ぶりである。問題は新たなステージに入ったといえよう。

 執刀した万波誠医師らの説明によると、病気腎は万波医師ら「瀬戸内グループ」の一人が所属する呉共済病院(呉市)で50代男性から摘出され、40代男性に移植された。

 徳洲会は、厳格な手続きを踏むことで社会の理解を得るとともに、臨床研究を経て、将来は通常医療として保険適用されるようにしたい考えだ。だが、透明性の確保や手術の適否など抱える課題は少なくない。

 病気腎移植が表面化した2006年以後、日本移植学会は医学的妥当性がなく手続きも不十分として厳しく批判した。厚生労働省も07年、臓器移植法の運用指針で通常医療としての病気腎移植を封印した。

 しかし、臨床研究は禁じていない。万波医師らの言う「第3の道」への入り口は開いたといえる。その条件は患者へのインフォームドコンセント(十分な説明と同意)と、病院の倫理委員会の審査を経ることだ。

 徳洲会は、再開第1例は患者の同意の上に立ち厳格に行われたとする。だが、医療関係者の疑念はまだ根強い。「身内」だけでなく積極的に外部の目を入れるなど公開性と公平性、透明性を確保した議論の上にこそ、新たな医療のパイオニアたり得る可能性が生まれるだろう。

 人工透析患者の苦痛は大きく、移植を受けられる確率はあまりに低いのが現状だ。臨床研究の開始を機に、移植医療への一層の理解も深めたい。


【詳しくは山陽新聞紙面をご覧ください。】

(1/8 9:56)

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