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客船誘致

2010年1月13日

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 2009年の横浜港の入港客船数が延べ126隻となり、7年連続の日本一を記録した。昨年は開港150周年の年。大さん橋国際客船ターミナルのリニューアル(02年)以来最多だった05年の145隻には及ばないものの、初入港客船は10隻と、これまでにない華やかさだった。ミナト横浜のイメージにかかわるだけに、今後も多くの客船の誘致を期待したい。

 昨年来航の外国客船は延べ21隻に及んだ。中でも15万トン級の「クイーン・メリー2」(QM2)が初入港。人気の高かった「クイーン・エリザベス2」(QE2)のおよそ倍の大きさとあって、当日は雨にもかかわらず約1万人が見学に訪れた。ほかにも初入港の「ザ・ワールド」などが水際を彩った。

 今年も「サン・プリンセス」や「レジェンド・オブ・ザ・シーズ」など4隻が初お目見えする。特に「レジェンド」は初めて横浜港を発着港とする外国客船となる。これまでクルーズの途中で寄港するだけだった海外の客船会社の視線の変化を象徴するものだ。経済発展の著しい中国を中心としたアジア市場がターゲットになってきた。

 その中で横浜港が選ばれたのは、大さん橋など施設の優位性が評価されたと市港湾局はみている。それは20年前のベイブリッジ建築にも表れている。橋げたの高さを当初からQE2がくぐれるようにした。東京港のブリッジにはこうした配慮は見当たらない。大さん橋も3万トン級の客船が4隻接岸できるようにするなど、よそにない強みを出したのが今日の結果となった。

 客船の増加は、着実に横浜のイメージアップにつながっている。横浜市の市民意識調査(05年)では、86%が市のイメージを「海と港」と答えていることからもそれが分かる。

 だが、懸念もある。客船のさらなる大型化が進んでいることだ。既にベイブリッジもQM2クラスではくぐれない。昨年の初入港ではやむなく貨物船用岸壁の大黒ふ頭に接岸した。周囲はトラックや荷役機械がひしめき、関係者以外は近づけない。岸壁の運営に影響も出る。

 世界では、さらに大きい22万トン級の客船も就航した。大型化が続けば、横浜の客船光景が見られなくなる可能性だって出てこよう。そんなことがあってほしくない。あらためて長期的な受け入れ戦略を考えたい。

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