(cache) あの人は今こうしている　田代葉子さん

　トップレス姿で「いってミルク」とひと言発して男の部屋に侵入し、オッパイを揺らしながら男と添い寝してパンツをはき替えさせる――。かつてこんな世にも楽しいコーナーが売り物の深夜番組があった。日本テレビの「ＴＶ海賊チャンネル」だ。「いってミルク」の主、田代葉子さんはピンク映画の悩殺ヒロインでもあったが、今どうしているのか。

「ここをオープンしたのは９４年の９月１日だから、もう１６年になる計算ね。当時は演劇やってて、経済的に厳しい役者仲間が気軽に働く場所をつくりたくて始めたの。９６年に結婚して、主婦としての仕事もあるし、６年前からは新宿三光商店街振興組合の理事をやってるでしょ。で、店に出るのは週に２、３回かな」

　新宿・三光町、通称新宿ゴールデン街の５番街にある「シネストーク」で会った田代さん、こう言ってグビッとビールを飲んだ。ちなみに、ダンナはゴールデン街での飲み友達だったそうで、大型プラント設計士だとか。また、店は３坪７席。常連は団塊の世代が多い。

「お客さんと一緒にワタシも飲んじゃう。ただし、飲み始めるとトコトンのタイプで、失敗することも多くてね。最近は少し自重してるの」

　さて、新潟市生まれの田代さんは地元ゼネコンのＯＬを経て、２２歳で上京。スポーツ新聞の「高額！　モデル募集」の広告に応募したことがきっかけでヌードモデルを始め、８４年からピンク映画に出演するようになった。

「『本番！ＯＮＡＮＩＥ』と『奥さんの股ぐら』がデビュー作。ホント、ステキなタイトルよねえ、ハハハ。デビューから３年くらいは毎月のようにワタシが出てる映画が封切りされてたわ。全部で５０、６０本はあるんじゃないかしら」

「ＴＶ海賊チャンネル」がスタートしたのが８４年１０月。トップレス姿で独身男性宅を訪問する「いってミルク」コーナーで、世のオトコたちの熱い支持を集めた。

●「『本番！ＯＮＡＮＩＥ』と『奥さんの股ぐら』がデビュー作」

「一番の思い出は某警察学校の男子寮編ね。学校の許可はなかったけど、寮生がどうぞどうぞ、って大歓迎してくれるもんだから、お言葉に甘えて収録したの。当然、放映後に大問題になって、寮生は全員丸坊主。今だったら、その程度の処分じゃ済まないでしょうね、フフフ」

　そんな騒動も影響したのか、「深夜番組のお色気が過ぎる」と世間で問題視され、ヌードからビキニ着用と過激度減少。結局、「ＴＶ海賊チャンネル」は８６年３月で終了した。

「ピンク映画もＡＶに押されて下火になるばかり。それでギャラ１日１０万円のヌード撮影会のモデルやカラオケのＨなイメージシーンに出たりして生活費を稼ぎながら、舞台役者してた。あと、プロレスラーとして香港でオイル・プロレスをやったこともあったな」

　最近のＡＶ界は熟女がモテモテだ。

「ハハハ、ワタシの裸見て下半身に力がこもる人がいると思う？　今はヤル気がある若い役者の応援するのが楽しいわ」