2010年1月11日(月) |
1月に入って、県内で火災や交通死、事故が頻発、厳冬期の安全、安心が揺らいでいる。 青森市では10日午前5時すぎ、木造2階建て住宅等が全焼。女性(31)が搬送され軽傷、夫(33)と5歳と7歳の子供の3人とみられる遺体が見つかった。 子供1人は「お父さんが中にいるから」と家に戻り犠牲に。うろたえた母親も家に引き返そうとし、住民が必死に止めた。出火原因は調査中だが、新年早々の非常にいたましい火災だ。 関係者の悲嘆は言語に絶し、地域の衝撃も大きい。 残念な結果となった。 元日朝には青森市中心街でビル火災があり無職男性(73)が亡くなっている。 冬の火災は風雪にあおられ、怖い。こうした火災が再び、繰り返されることのないようにする必要がある。日常から、県民一人一人が身の回りへの注意と点検を怠ってはならない。 暖房器具を使う冬の季節。一般的な例として、石油ストーブの周りに燃えやすいものを置くのは危うい。電気ストーブをつけたまま寝入るのも危険だ。たばこ火の不始末、寝たばこは厳禁だ。カセットこんろは、正しく取り付けなければボンベからガス漏れし、引火の恐れもある。 火災の未然防止へ、こうしたうっかりしたミスをなくす細心の注意が求められる。一人暮らしのお年寄りなど社会的弱者ではなおさらだ。地域にあってはさらに防火意識を強めたい。 一方、弘前市では除雪中に、幼い子供が重機の下敷きになり死亡。除雪機関連で指の損傷事故もあった。青森市の医院ではガス爆発とみられる騒ぎ、住宅街では地中管からガス漏れと、危険物の事故も相次いだ。 家の中や周囲に事故要因が潜むことを認識したい。 交通事故も多発。鶴田町の県道交差点では救急車が、温泉で入浴中に意識を失い心肺停止状態になった男性(63)を赤信号で直進、搬送中、トラックと出合い頭に衝突。横転後、信号待ちの軽自動車にぶつかった。男性は病院に搬送も病死。けが人も複数出た。 そもそも交差点は危険と隣り合わせだ。事故ではこれに降雪が加わり防雪柵で視界も悪化したとされる。 元旦から10日までの主な事故を見ても、平内町では車同士の衝突でむつ市の中学生が死亡。福島県では弘前市の会社員男性の乗用車と青森市の男性のトラックが衝突し会社員が死亡。青森市でお年寄りの女性が軽自動車にはねられ犠牲に。 同市浪岡の踏切内では特急列車と乗用車が衝突、乗用車の男性が亡くなった。 事故はいつでも、だれにでも起こりうる。冬なら特に、ドライバーは時間に余裕をもち慎重な運転を心がけることが肝要だ。歩行者は安全確認を徹底したい。 新潟県では乗用車がスリップし川に転落。運転の男性と孫で中学2年の女子生徒が水死した。生徒は剣道部主将で、全国大会団体戦優勝の経験を持つ剣士。3学期の始業式の日の事故であり、剣道の朝練習に向かう途中の、暗転だった。 冬、路面は凍結し車はスリップしやすくなる。仮に吹雪なら視界は奪われる。雪との闘いは続く。県民生活のさまざまな点で、不注意は禁物と肝に銘じたい。 |