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逆輸入萌えアイドル、ベッキー・クルーエルにインタビュー

2010年1月19日

写真拡大ベッキー・クルーエルさん=ロンドンで、デービッド・ピアソン氏撮影写真拡大ベッキー・クルーエルさん=ロンドンで、デービッド・ピアソン氏撮影写真拡大ベッキー・クルーエルさん=ロンドンで、デービッド・ピアソン氏撮影写真拡大ベッキー・クルーエルさん=ロンドンで、デービッド・ピアソン氏撮影

 Jポップやアニメソング(アニソン)に合わせて踊るたわいのない“自作自演”の動画がネットで人気を呼び、日本でCDデビューも決まった英領マン島出身の少女ベッキー・クルーエル、14歳。昨秋、ブレーク間もない彼女を英ヒースロー空港でつかまえ、単独インタビューした。(ロンドン=土佐茂生)

■「これなら、私も出来る」

 ――いつ、なぜ、日本のアニソンに合わせて踊る映像をネットに流し始めたのですか。

 3年ぐらい前、動画サイト「ユーチューブ」で、日本のアニソンで踊っている人の映像を見つけました。2歳年上の兄も、ビデオを撮ってネットで流すことを趣味にしていました。「これなら、私も出来る」とやってみたんです。これまでに40曲ぐらい流したと思います。

 ――それらの映像が、日本で人気になったんですね。

 異変に気付いたのは、昨年6月ごろです。「男女」という日本の曲に合わせて踊ってみた映像をユーチューブに流したのですが、アクセス件数がどんどん増えて100万近くまでになりました。どうやら、この映像を見た日本の方が別の動画サイトに転載したことで、話題が広がっていったようです。

 ――なぜ、「男女」を選んだのですか。

 過去の私の映像を見た方がメールを送ってきて、「男女」をリクエストされました。

 ――そして日本でのデビューにつながりました。予想していましたか。

 最初は、100人ぐらいが見てくれればラッキーと思っていました。わずか人口8万人の英国のマン島に住む私の映像に、数百万のアクセスが来るなんて。クラスメートに「日本で有名みたい」と言っても、誰も信じてくれません。

 ――なぜ、日本で人気になったと思いますか。

 たぶん、遠い外国に住んでいる女の子が、日本のポップ文化に夢中になっている。そのギャップが、ショックだったのかもしれませんね。

 ネットの世界で国境を意識したことはありません。世界中の人がアクセスしてきますから。パソコンにカメラとマイクがあれば有名になるチャンスがあるわけです。

■夢は先生、日本語も勉強したい

 ――そもそも、日本のアニメとの出会いは何ですか。

 3年前、マン島にある小さな書店で、日本の少女漫画「フルーツバスケット」を見つけたのがはじまりでした。ページをめくる方向が英語の本と逆で珍しいと思いました。絵も、英国や米国のコミックとはまったく違い新鮮でした。次々と買って読み、日本のアニメも見るようになりました。

 ――歌手やダンサーになるのが夢だったのですか。

 スターになることは、女の子なら誰もが描く夢ですが、たいていはかなわないものです。私も目標にはしていませんでした。語学と、教えることに興味があるので、先生になりたいです。大学に進学したら、日本語を勉強しようと思います。マン島の日本人の方に日本語を習ってもいます。

 ――(母ジャッキーさんへの質問)娘が日本でデビューすることをどう思いますか。

 まさか地球の裏側でデビューすることになるとは思いもしませんでした。娘が何をやっているか、まったく知りませんでした。昨年から屋根裏にある娘の部屋から、ドンドンと物音がしていましたが、テレビゲームで遊んでいるものと思っていました。本当のことを知った時、親として恥ずかしい思いでした。

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