米・サイエンス誌に「星の誕生の瞬間」についての日本人の論文が掲載されました。
世界的に権威が高いアメリカの科学雑誌「サイエンス」。
1月15日に発売されたサイエンスに、日本人の論文が掲載されました。
今回の発見は、星の誕生の瞬間です。
暗闇の中に浮かび上がるオレンジ色の光。
これは、星が誕生した瞬間を初めてとらえた写真。
光の塊が2つあるのは、この星が2つで1つ、いわゆる「双子の状態」で誕生したことを示している。
実は、地球を含む宇宙のほぼすべての星は、この「連星」と呼ばれる状態で誕生すると言われている。
この貴重な瞬間をとらえたのは、ハワイにある「すばる望遠鏡」で、撮影したのは、日本人の研究チームだった。
総合研究大学院大学の真山 聡助教は「(理論は)少なくとも20〜30年前から外国のグループから言われていた。ようやくの検出という成果です」と語った。
さらに、今回の写真には、「惑星誕生の仕組み」をひも解く重要な手がかりが隠されていた。
光の塊の間に見える光の筋のようなものを通じて、互いの塊は、大きな星へと成長し合うことが今回わかった。
それを実証した星の動きを示した映像には、写真の光の筋と同じ場所を星のもと(宇宙のちりなどの物質)が移動し、星が互いに大きく成長している。
真山助教は「1つだけが単独で進化するのではなくて、その2つがブリッジを通して物を交換しながら、惑星系が成長していく」と語った。
また1つ明らかになった宇宙の謎だが、彼らの最終的なゴールは「地球以外に生命は存在するのか」。
真山助教は「2つ目の地球を望遠鏡で写真を撮る。生命はここ(地球)だけで、非常に特別な存在なのか、それともどこにでもありふれた普遍的な存在なのかということを、明らかにしたい」と語った。
はたして生命が住む「第2の地球」には迫れるか。
今回の発見は、それらの解明に向けた大きな足がかりになるとみられる。
(01/18 13:16)