パソコンのプリンターで印刷するときに、再生紙を使うことは、エコであると思われている。しかし実は、エコではない。白色度で劣るせいで、インクを多用するからだ。
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パソコンのインクジェットプリンタで印刷するときには、コピー用紙を使う。これは、再生紙の中質紙もあるし、新パルプの上質紙もある。
再生紙の中質紙の方は、エコであると思われている。しかし実は、エコではない。白色度で劣るので、インクを多用するからだ。
ま、プリンタの基本設定に従う限りは、インクをジャンジャカ大量に使うような設定になっている。エコのことはお構いなし。インクを浪費させて、インク代で儲けてやろう、というメーカーの魂胆だ。
しかし、賢明な人は、自分でインク濃度を設定して、いくらか薄めにして使う。そう吸えば、インク代を半減させることも可能だ。(特に、下書き用の試し刷りならば。)
→ インクの節約法2
さて。ここで問題が生じる。
インクの濃度を大幅に下げた場合、紙が白色ならば問題ないが、紙が灰色っぽいと、文字を読みにくいのだ。したがって、紙が灰色っぽい再生紙(中質紙)を使うと、インク濃度を高めなくてはならない。これではかえってエコにならない。コストも上がる。
コスト計算をしよう。
・ イオンの中質紙 …… B5サイズ 500枚で 300円。(298円。)
・ 一般 の上質紙 …… B5サイズ 500枚で 350円程度。
つまり、上質紙に比べて、中質紙では、50円ぐらい節約できる。その一方で、上質紙に比べて、中質紙では、インクを多用する。(薄く印刷すると読みにくいから。)
ブラックインクで 500枚を印刷した場合、標準濃度ではカートリッジを3個使い、薄い濃度ならばカートリッジを2個使う。カートリッジ1個の差だ。代金で 1000円ほどの差となる。
つまり、中質紙を使うと、50円節約して、「エコだな」と喜べるのだが、そのあとで、インク代が 1000円も余計にかかって、かえって損をしてしまうのである。
( ※ ここで 1000円というのは、ちょっと大げさかも。実際には、中質紙でもいくらかは薄目にできるから、差は 300円程度かも。……だとしても、50円に比べれば、大差だ。)
ま、中質紙といっても、いろいろある。イオンの中質紙は、(点状の)シミがあるので、文字がまともに読めなくなる。ひどい品質だ。ヨーカドーの中質紙も同様だ。他方、ビックカメラのコピー用紙なら、シミはないから、あまりひどくはない。とはいっても、色は黒ずんでいる。
その一方、きちんとした上質紙(色は真っ白)が、350円ぐらいで買える。だったら、そっちを買うが利口だ。インクをあまり使わないから、エコになる。
( ※ ただし、上質紙といっても、ヨーカドーの上質紙は、やたらと高い。高品質で低価格のものは、どこでも売っているわけではないので、きちんと探す必要がある。……そのくらいの手間は必要だ。私の経験では、コジマのコピー用紙は真っ白でしかも低価格。)
結論。
エコという理由で、低品質のものを買っても、意味がないことがある。ある商品だけはエコでも、トータルで見るとエコでなくなることがある。
エコという言葉にだまされないよう、注意しよう。
( ※ その典型は、エコキャップだ。 → 前出 )
【 関連項目 】
→ コピー用紙の裏は使うな! (書籍紹介)
2010年01月13日
◆ プリンターの再生紙はエコでない
posted by 管理人 at 19:17
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| エネルギー・環境2
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