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嵐の予感…18日召集“小沢包囲国会”

民主党長崎県連のパーティーで、笑顔で会場から引き揚げる小沢幹事長
民主党長崎県連のパーティーで、笑顔で会場から引き揚げる小沢幹事長
Photo By 共同

 資金管理団体による土地購入をめぐり元秘書らが逮捕された民主党の小沢一郎幹事長は17日、地方行脚の一環で長崎市を訪れた。16日に職務を事実上“休職”すると表明していたが、参院選の陣頭指揮を執る決意を強調した格好だ。一方、小沢氏の関連政治団体の口座に約15億円が簿外で入金された疑いのあることが関係者への取材で分かった。18日召集の通常国会で、土地購入事件とともに野党の厳しい追及を受けるのは必至だ。

 小沢氏は17日午後、長崎市内で開かれた党県連パーティーに出席。前日16日の党大会では元秘書で衆院議員の石川知裕容疑者(36)ら3人の逮捕に関して東京地検との対決姿勢をむき出しにしたが、この日は「またまたお騒がせして大変に恐縮している」と述べただけ。

 党大会で「この日に合わせたかのように逮捕が行われた。それがまかり通るなら、日本の民主主義の将来は暗たんたるものになる」と検察を批判していたが、この日は時折笑顔を見せながら「参院選は過半数を目標に戦わねばならない。参院選で勝利を収めることで、初めて民主党内閣の基盤は盤石になる。それが日本に本当の民主主義を定着させることになると確信している」と力強く述べた。

 幹事長を続投する考えを表明したものの、事件対応のため対外的な幹事長職務を「当面の間は輿石東幹事長代行にお願いする機会が多くなる」と説明していた小沢氏。だが党関係者によると、きょう18日の福井市を含め既に決まっている5カ所の出張日程は「地方に迷惑がかからない限り、実施したい」(周辺)との考え。参院選での陣頭指揮を執る決意をアピールし、党内で辞任論が高まるのを封じ込める狙いもありそうだ。

 一方、2004年10月に関連政治団体「改革フォーラム21」の複数の口座に計約15億円が分散して入金されているのを東京地検特捜部が確認。改革フォーラム21の04年の収支報告書に該当する記載はなかった。小沢氏が党首だった旧自由党(03年解散)への政党交付金(助成金)が原資だった可能性もあるとみて、特捜部は資金の流れや報告書に不記載となった経緯を調べているもようだ。

 旧自由党をめぐっては、02年7月に9億7900万円、同12月に5億4190万円の政党交付金計15億2090万円が当時幹事長だった藤井裕久前財務相あてに「組織活動費」として支出され、その用途が国会で追及された。藤井氏あての組織活動費の大半が、還流してフォーラム側に入金された疑いが出ている。

 資金管理団体「陸山会」は04年10月末に東京都世田谷区の土地を購入。陸山会の政治資金収支報告書を元私設秘書の衆院議員石川知裕容疑者(36)=政治資金規正法違反容疑で逮捕=が虚偽記入したとされるのも同月だった。

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