（和久井キャスター）
ココに注目です。
ことし２０１０年、道内では、
およそ５万３千人が大人の仲間入りをします。
そんな新成人が生まれたのはちょうど２０年前の１９９０年なんですが、
その年は、どんな年だったのか。
当時を振り返りながら、今の成人の思いを探りました。
【興部町成人式】
きのう、道東の興部町では一足早く成人式が開かれ、
３４人が晴れて成人となりました。
【新成人】
「いままで迷惑かけたので親に恩返しをしたいです。」
【ステレプレイス】
初売りセールで賑わうＪＲ札幌駅のステラプレイス。
新成人を見つけて、聞いてみました。
夢・希望は？
【新成人】
「ダンスをやっているので、ディズニーランドとかで働きたい。」
「就職したい。どんなところに？どこでもいい。」
「子どもの手本になれるような大人になりたい。」
不安・不満は？
【新成人】
「今年からタバコを吸い始めたので、タバコ税はあげないで欲しい。」
「就職難と聞いていて、数年後は自分なので、怖いです。」
お母さんの不満は・・・？
「家にいると何もやらない。女の子なので結婚して大丈夫なのかなと。」
「はい、頑張ります。」
【成人者の推移グラフ】
ことし道内で成人となるのは、およそ５万３千人。
少子化の影響もあり、過去最低の人数です。
新成人が生まれた２０年前は、いったいどんな年だったのでしょうか？
【９０年 総選挙】
１９９０年２月の総選挙では自民党が圧勝。
海部内閣を支えたのは当時・自民党の幹事長だった小沢一郎氏でした。
【９０年 春場所】
大相撲では、千代の富士が史上初の１０００勝を達成しました。
【緊急輸送】
そして、旧ソ連からの緊急搬送。
全身にやけどを負ったコンスタンチンちゃんが札幌で手術を受け、
無事に回復しました。
【９０年 初売り】
こちらは当時の初売りの映像。好景気に沸きました。
９０年はバブル最後の年―。顕著だったのは、土地の値段です。
【現在の４丁目プラザ前】
札幌市南１条西４丁目の土地は
去年、１平方メートルあたり３１５万円でした。
【９０年の４丁目プラザ前】
ところが２０年前は、その５倍以上。
１６００万円の値がつきました。
【９０年の成人式】
この年は、ことしよりも３万人も多いおよそ８万２千人が成人になりました。
今年４０歳を迎えます。
【帯広の同窓会】
「まだまだ頑張るぞ！乾杯！」
今月２日、帯広市内で高校の同窓会が開かれました。
集まったのは、２０年前に成人を迎えたおよそ１６０人です。
中には２０歳の頃に付き合って、結婚した夫婦もいます。
【結婚した夫婦】
「２０歳の頃の旦那さんは？」
「それが、すごいカッコよかった。」
「異論はありません。」
「（この２０年は？）人間的に学ぶことが多くて、色んな人から教えてもらった。」
【会場雰囲気】
バブル全盛期を駆け抜けてきた世代は、
自分達よりも厳しい時代の中で大人になる新成人に大きな期待を寄せています。
【男性】
「恥ずかしそうにしながらも、自分の意思をしっかりと持っていると思いますよ、
今の若いやつは。」
「学生から社会に出るときなので、色々と学ぶと思う。
夢を失わずに一生懸命頑張って欲しい。」
【９０年ヒット商品】
バブル景気、最後の１９９０年。
この年にブームとなったのは、「ちびまる子ちゃん」。
主題歌は、この年の日本レコード大賞に輝きました。
【チーズ蒸しパン】
食べ物では、北海道の企業が発売した「チーズ蒸しパン」。
ふんわりとした食感が人気を呼びました。
【スーパーファミコン】
新たな家庭用ゲーム機も登場しました。「スーパーファミコン」です。
スーファミの愛称で親しまれ、
世界中で、およそ４９００万台が発売されました。
【ファミコンプリート】
２００３年に生産が打ち切られたスーパーファミコンですが
ひそかな人気が続いています。
すすきのにあるこの店では、お酒を飲みながら、家庭用ゲーム機が楽しめます。
２０代後半から３０代後半までの「ファミコン世代」を中心に、
幅広い年齢の人々が訪れます。
【ゲーム機・ソフト】
ゲーム機は、古いものから最新のものまで３５種類で、
ソフトは１２００本以上と品揃えも豊富。
中でも、スーパーファミコンはトップクラスの人気です。
【店長】
「今のゲームにはない昔っぽさが、
２０年たった今も愛される理由かと思います。」
【若い男女】
最新のゲーム機を楽しむサラリーマンの横で、
スーパーファミコンを楽しむ若い男女。感想を聞いてみました。
【２１歳女性】
「初めてやったんですけど、楽しかった。
（最新のゲームと）全然映像が違うし、単純。けど、それが楽しい。」
「記者：当時の販売価格は？」
「男女：１万５千円。１万２千円。」
「記者：２万５千円です。」
「男女：高いですね！」
【男性】
実は、こちらの男性はスーパーファミコンと同じ２０歳。
今月１１日に成人式を控えている高野雅人さんです。
【メイド喫茶】
高野さんの職業はフリーター、
札幌市内のメイド喫茶でアルバイトをしています。
アニメが好きで将来は声優になりたいという夢を持っているためです。
働き始めてから８ヶ月。訪れる人たちと接することで
人間としての成長を実感しています。
【高野さん】
「僕は、言葉で表現することって得意ではなくて、
でも成長できたなって思います。
周りの人って大事なんだなって思いましたね。」
今はオーディションなどに積極的に応募している高野さん。
成長の証は、訪れる人たちの表情からも伝わってきます。
【女性客】
「明るく優しく話してくれるので、すごく話しやすくて楽しい。
夢に向かって頑張っているんだなって思います。」
【高野さん】
「くじけたりするけど、頑張ったら実ると思うので頑張りたい。
人を笑顔にできる大人になりたい。」
大人への階段を一歩ずつかけあがろうとする新成人たち。
真剣に、将来を見据えているようです。
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