1月16日のながさきニュース
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長崎新聞
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長崎市長、五輪共催を正式断念 「広島招致に全面協力」
核兵器廃絶と平和の発信を掲げ、広島、長崎両市が目指していた被爆地への2020年夏季五輪招致について、長崎市の田上富久市長は15日、両市での立候補という共同開催を断念すると正式に表明した。市議会各派代表者会議で説明した。
両市が目指していた共同開催構想をめぐっては、国際オリンピック委員会(IOC)、日本オリンピック委員会(JOC)関係者が、立候補を1カ国・地域から1都市とする五輪憲章に抵触し、認められないとの見解を伝えていた。正式断念表明で、広島市は単独立候補の可能性を模索することになる。
市長は「五輪憲章が変わらない中で、これ以上、共同開催の可能性を追うことは、被爆地で五輪を開催する可能性を狭めることになる。次の道に進むためにはここで決断すべきだ」と説明。「長崎市での単独開催は困難。広島市が単独開催で手を挙げることになれば、全面的に協力したい」と述べ、今後については両市を中心に立ち上げた招致検討委での意見を踏まえ、考えたいとした。
市長は報道陣に対し、広島市が単独で立候補した場合に長崎市での一部競技実施を目指すかについて「そういう可能性がゼロではない」と否定はしなかったものの、「会場都市だけが方法ではない」とも述べ、一部競技の招致にはこだわらずJOCからの提案も含め、被爆地から核廃絶と平和を発信するための実現可能な形を追求するとした。また、庁内に設置したプロジェクトチームについては「一定の役割を終えた」との認識を示した。
両市長は昨年10月、共同開催構想を表明。周辺自治体にも呼び掛け、招致検討委を立ち上げた。これに対し、面談したJOCの竹田恒和会長、IOCの猪谷千春委員は否定的な見解を伝えていた。一方で竹田会長は、五輪に関する国際シンポジウムや、14〜18歳の青少年を対象に五輪精神の啓発などを主眼に新設された「ユース五輪」の招致など、本大会とは別の形でかかわる提案も示していた。
20年夏季五輪をめぐっては、東京都が再挑戦を表明している。
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