【社会】4億円を通帳に「先生へ」 陸山会事件2010年1月17日 朝刊 小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」をめぐる政治資金規正法違反事件で、2007年に同会から出金された4億円について、東京地検特捜部が押収した同会の元事務担当池田光智容疑者(32)の手帳に「小沢先生へ 畳の部屋」と書かれていることが、関係者への取材で分かった。 池田容疑者は「4億円を小沢先生の自宅に運んだ」と供述しているといい、特捜部は振り込み手続きなどをせずに、巨額の現金を小沢氏に届けた経緯を調べている。 この出金の直前には、小沢氏関連の複数の政治団体から計4億円が、陸山会の口座に振り込まれていたが、出入金のいずれも政治資金収支報告書に記載されていない。 関係者によると、陸山会の事務担当だった民主党衆院議員の石川知裕容疑者(36)は04年10月、小沢氏から受け取ったとされる4億円のうち、1000万円を陸山会が東京都世田谷区に購入した土地の手付金として支払い、残りを同会の銀行口座に入金。同月29日に土地代金の残額約3億3000万円を支払った。 07年5月には、石川容疑者の後任の池田容疑者が、陸山会の口座から現金で4億円を出金。池田容疑者の手帳に「小沢先生へ」と記載がある日付はこの出金日と一致し、陸山会の通帳の出金欄にも「先生へ返し」とメモ書きされていた。 池田容疑者は特捜部の調べに、4億円は土地購入時に小沢氏から借りたとされる資金の返済と説明し、「(会計責任者だった)大久保隆規容疑者(48)の指示で4億円を引き出し、小沢先生の自宅の畳の部屋に運んだ」と供述している。大久保容疑者は指示したことを否定しているという。 東京地裁は16日、政治資金規正法違反(虚偽記載)容疑で逮捕された石川、池田、大久保の3容疑者の拘置を認める決定をした。期間は25日までの10日間。 ◆民主も自民と同じ<愛知県阿久比町在住のミステリー作家・海月ルイさんの話>国民は古い体質の自民党にへきえきして民主党を選んだのに、続投する小沢さんは自民党そのもの。「おまえもか」という感じで残念。辞めさせられない鳩山首相も何を遠慮しているのか。弱みでも握られているのかと勘繰ってしまう。ものを言える人が民主党内にいないのは奇異に映る。 読者はみんな犯人が誰か分かっているのに、作り手だけがばれていないと思っている安っぽいミステリー小説のようで、しらける。鳩山首相が小沢さんをすぱっと切ったら、国民はまた期待するのに。今後も登場人物の顔触れは同じで、大どんでん返しもなく、やはり政治は変わらないのかと思う。
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