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【剛腕の威光】(2)うちわで“師をあおぐ”秘書たち (2/3ページ)
■住み込み条件
小沢の書生になるためには、寮に住み込みで働くことが条件とされる。秘書寮は事件の舞台となった深沢の土地に建つ2棟とは別に、小沢の邸宅から200メートルほど離れた高台の住宅街にも3棟並んである。
この3棟は平成7年に新築された木造2階建ての寮で、いずれも小沢の妻名義になっている。
小沢の周辺関係者によると、深沢の土地は、秘書たちが結婚して家族が増え、従来あったこの3棟が「手狭」になったために、新たな秘書寮を建設する目的で取得したとされている。
政治資金収支報告書によると、深沢の土地に建つ秘書寮の建築費は2棟で約5500万円。建築計画概要書などによると、いずれも木造合金メッキ鋼板ぶきという比較的簡素な構造だ。
寮のすぐ前を川が流れているため付近では地盤沈下も発生している。しかし、この秘書寮の新築工事では、くい打ちや地盤改良などを施した形跡はない。
そんな秘書寮が建設された理由に、小沢事務所関係者は異を唱える。「秘書の家族はほとんど地元の岩手で暮らしており、『手狭』は理由にならない」
さらに「秘書たちは誰も寮なんかに住みたくない。いつでも壊せる造りになっている秘書寮の建築は見せかけで、本当の目的は土地を息子たちに譲渡するためだ」と推察する。