イスラエル軍によるパレスチナ自治区・ガザへの大規模攻撃が停止してから17日で1年です。攻撃では、日本のODA=政府開発援助で造られたものも破壊されました。今も、総額3億円が瓦礫のままです。
パレスチナ自治区ガザの司法省。攻撃から1年たった今も、無残な姿のままです。日本からおよそ7000万円の援助を受け、2008年に完成したばかりでした。
「たった1分です。1分で破壊されました」(国連開発計画 現場担当官)
1年前のイスラエル軍による大規模攻撃で、ガザの死者は1300人を超えました。インフラなども破壊され、被害総額は1800億円以上に上るといいます。
ガザ国際空港の建物の瓦礫と化しました。これも日本からおよそ2億円の援助を受け、2006年に建てられたものでした。
「1年前の攻撃で、空港のすべての建物が完全に破壊された」(国連開発計画 現場担当官)
攻撃で水の泡となったODAの総額は、日本からのものだけでも少なくとも3億円。破壊されたガザを再建するため、日本を含め各国は、さらなる資金援助を申し出ています。しかし、再建は進みません。原因は、イスラエルによる境界封鎖です。
「境界封鎖のせいで援助資金が使われていない。物資などを搬入できないから」(国連パレスチナ難民救済事業機関 ガザ事務所 キング所長)
日本からの支援も、およそ18億円が宙に浮いたままです。運よく破壊を免れたこの学校の校舎も、日本の支援で建てられたものです。ガザの復興には、インフラ整備は不可欠です。しかし、イスラエルは封鎖を続けていて、その道を閉ざしています。(16日17:49)