再製糖との表示区別が県内で議論されている黒糖
分蜜(みつ)糖と糖蜜を混ぜて再加工した「再製糖」について、消費者庁は近く「黒糖」とは異なるものとの見解を示す一方、「黒砂糖」としての表示の可否は当面判断を見送ることを検討している。再製糖は黒糖と激しく競合しており、県黒砂糖工業会など県内業界団体は「黒糖と黒砂糖は同義語。黒糖でないなら黒砂糖でもない」として、再製糖を「黒糖」「黒砂糖」の両方と区別する制度の確立を求めており、表示の扱いをめぐり議論が高まりそうだ。
黒糖はサトウキビの搾り汁を煮詰めたもので、沖縄が全国生産量の9割を占める。
一方の再製糖は黒糖と見た目や成分が類似しているが、全国で製造されている。近年、価格の安さから黒糖の代用品として供給量が増加。農林水産省の推計では、昨年の年間国内供給量は前年より2割増え、黒糖の2倍に当たる2万トンを超えた。
県内では黒糖は「くろざーたー(黒砂糖)」と呼ばれ、両者は同義語として広く認識されてきた側面が強い。一方、消費者庁は「全国的には黒砂糖という言葉を広い概念(再製糖も含む)でとらえるという意見もある。沖縄の文化や常識もあるが、全国的なルールなのでいろいろな意見を聞いて検討している」と説明。「まずは黒糖について、紛らわしさを防ぐために近く見解を示したい」としている。
黒工会などは2月にも、黒糖や再製糖の「表示適正化」を政府に要請する。
広辞苑や大辞林は「黒砂糖」を「精製していない茶褐色の砂糖。甘蔗(かんしょ)(サトウキビ)汁を搾って鍋で煮詰めたもの。黒糖」などと定義しているが、消費者庁は「辞書によっては必ずしも黒糖と同じとは定義されていない」と説明している。
(島袋良太)
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