2010年1月15日 11時38分 更新:1月15日 12時17分
出会い系サイトでアルバイトを「サクラ」役にして会員から利用料をだまし取ったとして、警視庁と宮城県警の合同捜査本部は15日、東京都港区西麻布4、出会い系サイト運営会社役員、星憲之容疑者(33)ら男女11人を詐欺容疑で逮捕したと発表した。
警視庁によると、出会い系サイトのサクラ行為を詐欺で摘発するのは全国で初めて。また、出会い系サイト開設業者に届け出を義務付けた改正出会い系サイト規制法施行(08年12月)以降、業者が摘発されるのも初めて。
逮捕容疑は、08年10月~09年1月、出会い系サイトの会員になった東京都の男性会社員(20)ら男性3人から利用料計56万8000円をだまし取ったとしている。星容疑者ら4人が容疑を否認しているという。運営する「ラポルテ」など2サイトの会員は延べ男女140万人で、警視庁は星容疑者らが05年7月~09年4月に約20億円を売り上げたとみて調べている。
出会い系サイトの利用料は、掲示板の閲覧やメール送信など、会員が操作をする度にポイントが課される仕組み。
今回は掲示板の閲覧が1回280円、メール送信が1回480円だった。星容疑者らはコミュニティサイト「ミクシィ」の会員のパスワードを不正に取得するなどして出会い系サイトに誘い、サクラ役に架空の異性を演じさせてメール交換し、会う約束をしても直前にキャンセルしていた。
国民生活センターによると、サクラを含む出会い系サイトの利用料に関する相談は▽06年度2万4018件▽07年度3万2033件▽08年度3万4705件と増加傾向にあり、09年度(14日現在)も2万2618件に上っている。【町田徳丈】