ダンプカーで対立する指定暴力団九州誠道会幹部の乗る車に衝突したとして、暴行などの罪に問われた福岡県久留米市小頭町、指定暴力団道仁会系組長執行剛司被告(29)の公判が14日、福岡地裁久留米支部であり、福岡地検久留米支部は懲役3年を求刑した。執行被告は被告人質問で動機について初めて語り、「ダンプカーをぶつければ、(九州誠道会の組員が)久留米に近寄れなくなると思った。脅しのつもりだった」と述べた。殺意は否定した。
弁護側の被告人質問で答えた。「久留米市内に九州誠道会(の組員)が頻繁に出入りしていると聞いていた。インターネット上に、道仁会が九州誠道会にびびっている、と書かれていて腹立たしかった」とも述べた。
検察側は論告で、執行被告が無線機を所持していたことを挙げ、「道仁会関係者と連絡を取り合って組織的に犯行に及んだことがうかがわれる」と指摘。「現場は小学校の通学路で、犯行時は下校時間帯。なんら罪のない幼い命が奪われる恐れもあった。道仁会と九州誠道会の対立抗争を背景にした危険極まりない犯行」と述べた。
=2010/01/15付 西日本新聞朝刊=