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愛子、攻めて5位!バンクーバーへ手応え

 女子予選を2位で通過した上村愛子=ディアバレー(共同)
 女子予選を2位で通過した上村愛子=ディアバレー(共同)

 「フリースタイルスキーW杯モーグル第5戦」(14日、米ユタ州ディアバレー)

 女子でバンクーバー冬季五輪代表の上村愛子(30)=北野建設=は第1エアの着地がやや乱れ、23・93点で5位だった。伊藤みき(中京大)は22位、村田愛里咲(北翔大)は26位で予選落ち。里谷多英(フジテレビ)は腰痛のため、3戦連続で欠場した。トリノ五輪女王のジェニファー・ハイル(カナダ)とヘザー・マクフィー(米国)が24・59点で同点優勝した。ハイルは3連勝で通算24勝目、マクフィーは初勝利。男子は尾崎快(早大)が22・43点で12位。

  ◇  ◇

 第4戦の2位から5位へ。結果を見れば、波に乗りきれない印象を受ける。ただ、上村にとっては「今季初めて集中して滑れた。いいところが多くて『よかった、来た』という感じがある」と意味ある一戦となったようだ。

 前向きにとらえられるのは「悪いのはそこだけ」とミスが明確だったからだ。第1エアのヘリコプターの着地で尻が下がり、脚も開いた。処理に手間取り、滑りで爆発力を発揮できなかった。

 減点要素があったのにターン点は優勝したハイルの13・5点に続く2位の13・3点をマークした。9日の第4戦でカービングの感覚を思い出した。今回は「一本、芯があった」と精神面で収穫を得た。予選後はチームの輪を離れ、テントに入って1人で精神を落ち着けた。決勝も「スタートから攻める気持ちで、守るターンをしなかった」と納得できる滑りだった。

 五輪まで1カ月を切り、やっと戦闘モードに入った。「今の集中する感じをつかめれば、あとは詰めて滑っていけばいい。それが見えてきたのでよかった」。あとは、バンクーバー冬季五輪まで1カ月を切り、そろそろ優勝が欲しい。

 今年に入り、トリノ五輪女王のハイルが3連勝と勢いに乗ってきた。昨年12月の2連戦では精彩を欠いたが「調子はいいし、五輪に向けてもっと上げていきたい」と自信を深める。第5戦はハイルと同点でマクフィーがW杯初勝利を挙げるなど新鋭も顔を出す。成績だけを見比べれば、上村の存在感は薄い。

 ただ、上村は一度勝つきっかけをつかめば連勝するタイプだ。五輪前のW杯は16日(日本時間17日)の第6戦と21日(同22日)の第7戦を残すのみ。心技体はかみ合ってきた。残り2試合で弾みをつけたい。

(2010年1月16日)





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