大久保秘書が受領指示か

　小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる収支報告書虚偽記載事件で、逮捕された衆院議員石川知裕容疑者（３６）が２００４年１０月、小沢氏の公設第１秘書大久保隆規容疑者（４８）＝公判中＝の指示で、水谷建設（三重県桑名市）から「裏献金」５０００万円を受け取った疑いがあることが１６日、関係者への取材で分かった。

　陸山会の会計責任者だった大久保容疑者について、東京地検特捜部は同日、事務担当だった石川容疑者や後任の元私設秘書池田光智容疑者（３２）と共謀し収支報告書に虚偽記載したとして、政治資金規正法違反容疑で逮捕する方針。特捜部は１６日未明、大久保容疑者に対し、岩手県釜石市の自宅から東京地検に同行を求めた。

　東京地検特捜部は、この５０００万円が０４年収支報告書に記載されなかったとされる土地購入費の原資に含まれていた可能性が高いとみて、石川、大久保両容疑者に「５０００万円受領」の経緯や小沢氏関与の有無をただすとみられる。

　石川容疑者は調べに対し現金受領そのものを否認。大久保容疑者もこれまでの任意聴取で同様に否定しているもようだ。

　水谷建設関係者によると、大久保容疑者が小沢氏の地元岩手県奥州市にある胆沢ダム（建設中）の工事参入を希望していた同社に献金を要請。０４年１０月に東京都内のホテルで、石川容疑者に５０００万円を渡した、と特捜部に説明している。

　水谷建設関係者は、０５年４月ごろには同じホテルで、大久保容疑者に５０００万円を直接渡したとも説明しており、特捜部は裏付けを進めている。

　陸山会は０４年１０月２９日に東京都世田谷区の土地を約３億４０００万円で購入。石川容疑者は購入前に陸山会口座に入金された４億円を隠し、０４年収支報告書に記載しなかったなどとして逮捕された。

（2010年1月16日10時59分  スポーツ報知）

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