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【政治】根深い『反検察』感情 『師匠』らの逮捕体験影響?2010年1月15日 朝刊 資金管理団体の土地購入問題で、民主党の小沢一郎幹事長は依然、東京地検特捜部の事情聴取要請に応じていない。小沢氏のこれまでの言動を振り返ると、「検察憎し」の感情が根深いようだ。 小沢氏は、公設第一秘書が逮捕された昨年の西松建設違法献金事件で、検察を徹底的に批判。今回は目立った捜査批判こそ控えているが、十二日の記者会見では「人間ですから、いろいろ言われて楽しいわけじゃない」と、捜査当局と報道のあり方に不満も漏らした。 十三日の党愛知県連パーティーでは、強い口調で潔白を主張。旧新生党時代から行動を共にする側近は「検察と全面戦争するつもりだ」と解説する。 こうした小沢氏の「反検察」感情について、別の側近は、小沢氏が自民党時代に仕えた大物政治家たちが、検察に逮捕された体験によるものだと推測する。 東京地検は一九七六年、小沢氏が師事した故田中角栄元首相をロッキード事件で逮捕した。小沢氏は捜査への疑問から、公判を数多く傍聴している。 九三年には東京佐川急便事件で一度は略式起訴した故金丸信元副総理を、世論に突き上げられる形で一転逮捕。小沢氏はその後、月刊誌のインタビューで「本人の逮捕にまで及んだのは検察の裁量権の拡大。これでは、その時々の雰囲気で裁量権がどこまで行使されるか決まってしまう」と憤っている。 国民から直接の負託を受けていない検察官が世論の反応をにらみつつ、恣意(しい)的に判断していると、小沢氏はみているようだ。 ただ、民主党内では、小沢氏が国民への説明責任を果たさない一方、ここまで検察と全面対決し、強制捜査にまで発展したことに「驚いた」(中堅)との戸惑いの空気も広がっている。 (生島章弘)
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