11月27日のながさきニュース
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長崎新聞
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病院が治療費の公的保証を要求 釜山火災、雲仙市応じる
韓国釜山市の射撃場火災で、同市のハナ病院が、入院中に死亡した雲仙市吾妻町、中尾和信さん=当時37歳=の遺体を遺族に引き渡す条件として、約1千万円の治療費支払いを日本側の公的機関に保証するよう求めていたことが26日、分かった。雲仙市は遺体を一刻も早く帰国させるため異例ともいえる個人治療費の保証に応じたという。しかし、入院中の中尾さんの同級生3人が回復して退院する場合も病院側は同様の対応を求めており、市は「一自治体で対応するのは困難」として国の支援を求めている。
複数の関係者によると、中尾さんが22日早朝に死亡した後、ハナ病院は遺体引き渡しの条件として治療費の支払いを要求。今回のツアーを企画した島原市の島鉄観光が加入した保険から死亡補償金2500万円が支払われ次第、同社がそれを原資に治療費を支払うことを伝えた。しかし、病院側は民間企業の約束だけでは不十分とし、公的機関の保証も要求。雲仙市は中尾さんの遺体を早期に帰国させることが最優先と判断し、島鉄観光の治療費支払いを奥村慎太郎市長名で保証したという。
雲仙市はほかの3人の治療費保証について「対応を協議中」としている。奥村市長は「今回は人道上の観点から保証したが、今後も同様のケースが起きる可能性はあり、政府が対応するべき問題だ」と話している。
島鉄観光によると、同社が今回のツアーで加入した保険は▽入院7日以上〜90日未満は見舞金10万円▽同90日以上〜180日未満は同20万円▽同180日以上は同40万円▽後遺障害の程度に応じ、2500万円の3%〜100%の補償金−が、保険会社からいったん島鉄観光に支払われる。
関係者によると、入院中の3人の治療が長引けば、この保険金だけでは治療費を充当できないことも予想されるという。雲仙市が保証した場合、本人や家族が支払えなければ、最終的に雲仙市の負担となる可能性がある。
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