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きょうのコラム「時鐘」 2010年1月15日
一晩で随分積もった。過去の豪雪の労苦を思えばさほどでないが、久々のドカ雪である
朝の足を悩ませる厄介ものだが、晴れ間に見る雪化粧は、すがすがしい気持ちにさせてくれる。「山も野原も綿帽子かぶり」という文句が浮かぶ。「雪やこんこん」と歌い慣れた童謡である。その「こんこん」の意味が気になって手元の事典を引いたら、「雪やこんこ」が正しい、とあった 小学唱歌「雪」は、作詞、作曲者とも不明とある。不明なら、意味の探りようがない。念のため、別の事典を引いたら、間違いのはずの「雪やこんこん」があった。「来ん来んで、降れ降れの意味」とある。「こんこん」という思い込みが、こんな解釈を生んだのだろうか 思い込みは、要注意である。雪や雨は悪天候、晴れると好天という。が、日照りが続けば厄介だし、雨や雪はこの地に豊かな恵みをもたらす。天気に向かって、良い悪いとレッテルをはる気持ちは自然だろうが、だからといって、天を責めて済む話ではない 一夜で積もった雪で、スリップ事故が多発した。厄介なのは、雪以上に、私たちの気の緩みかもしれない。 |