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新しい年を迎えて 英知こそ日本の資源(1月1日付)

  アナログからデジタルへの変化、貿易や文化のグローバル化など、212世紀は人類の豊かな社会が実現する希望の世紀となるはずだった。ところが、現在の日本はデフレ経済による閉塞感に覆われ、方向性が見いだせないでいる。


 21世紀の最初の10年を締めくくる2010年が明けた。グローバル化の道を逆戻りすることはできない。石油や鉱物、安い労働力を持った国と対等に競争し、豊かな国をつくるには日本は何をすればいいのか。資源のない日本が世界に誇れるのは、英知と技術力である。知恵と物づくり精神に立脚した日本の針路をあらためて構想したい。


 少子高齢化が進み、景気低迷と財政赤字の膨張が追い打ちをかけ、日本経済は身動きがとれない状態になっている。高度経済成長のけん引役だった電機、自動車など重厚長大型産業は、ブラジル、ロシア、インド、中国など新興4カ国(BRICs)の伸長で、地位の低下を余儀なくされている。


 労働力の安い新興国と競争するには、技術力で勝負するしかない。日本の環境・省エネ技術は世界に誇れるものがある。電気自動車、新幹線、水質浄化、送電線などの技術水準は他国を引き離している。さらに研究を重ね、磨きをかけなければならない。


 小泉政権下で進められた規制緩和による構造改革は、格差問題で象徴される「痛み」を生み、中途半端な形で挫折した。鳩山政権は「生活が第一」と国民へ直接給付する路線をとったが、企業が弱体化すれば雇用も縮小する。国の長期的な成長戦略を早く示してもらいたい。


 米国のサブプライムローンに端を発した金融危機は世界的な経済危機に発展。限りなく成長を求める資本主義のあり方も問われている。グローバル化が万民に幸福をもたらすものではないことも分かった。しかし、この流れを止めることは難しい。ヘッジファンドの規制を強化するなど、知恵を絞ってグローバル経済の制度設計を目指さねばならない。


 夏には参議院選挙が控えている。政権交代をどう評価するか、また日本の行く末を真剣に考えるチャンスである。各政党がそれぞれ日本の将来ビジョンを出し合って、活発な論議を繰りひろげるよう提案したい。


 ことしは日米安保条約改定から50年の節目にあたる。普天間の基地移転問題の解決が長引いているが、21世紀にふさわしい日米同盟関係はどうあるべきか、根本的に考える必要がある。核廃絶や地球温暖化対策など両国の協力関係が必要なテーマは多い。


 日本は島国であるが故に、独特の文化を創出してきた。印象派を感心させた浮世絵、ヨーロッパの王侯貴族に愛された陶芸、漆や竹細工、染め織りなど洗練された工芸美術がある。こうした伝統文化を土台に、アニメやナノ技術、素粒子研究、先端医学などを発展させてきた。


 グローバル化で新興国から大量に安い品物が入るようになり、質を追求してきた日本人は自信を喪失しているようにも見える。しかし、資源の少ない日本では、英知が最高の資源である。知恵を育てて、高い技術、文化を生み出すしかない。(園田 寛)

【最近の論説】
  国際生物多様性年 重要性を理解する年に(1月14日付)
  新核軍縮条約 米ロは指導力を示せ(1月13日付)
  国民読書年 読めば世界が広がる(1月12日付)
  小沢氏資金問題 単純ミスでは済まない(1月10日付)
  地方議員年金 理解得られぬ公費負担増(1月9日付)
  財務相交代 万全の財政運営望む(1月8日付)
  唐津検定 教育分野での活用期待(1月7日付)
  政局展望 指導力を発揮できるか(1月6日付)
  経済展望 脱デフレ、雇用回復を(1月5日付)
  国際展望 多国間で協調する時代(1月3日付)