通帳拾得の謝礼訴訟、30万円で和解
預金通帳を拾って警察に届け、落とし主に戻ったにもかかわらず、謝礼の報労金が支払われないとして、魚沼市の男性が、落とし主に法律で決められた報労金の支払いを求めた訴訟で、13日までに地裁長岡支部(駒谷孝雄裁判官)で和解が成立した。落とし主が拾った男性に30万円の和解金を支払うとの内容。
原告側代理人などによると、原告側は当初通帳の残高は計1700万円以上と主張したが、被告側が提出した記録により実際には約800万円だったことが判明。この800万円に対し、法定の報労金の下限額(拾得物の額の5%)の約40万円を若干下回る30万円を和解案として提示、双方が合意した。
訴えによると、原告の男性は昨年8月、同市の路上で計1700万円以上の残高があったとする預貯金通帳7冊と印鑑などが入ったバッグを発見、小出署に届け出た。バッグは同市の落とし主に返還され、男性は遺失物法により報労金(拾得物の額の15%)255万円を求めた。