「アルメニア人とは?」
アルメニア人は基本的に天然で変な人達だ。
最初、冗談で頭がおかしい人みたいな事を言っているのかと思ったのだが、
彼等の殆どは「素」でおかしいらしい。所謂、「論理的思考」が極度に欠落している。
言動の支離滅裂さ加減もさることながら、普段の行動も意味不明だ。
アルメニア人の性格を一般化するのは難しい作業だけれども、
ディアスポラを含まない、アルメニア共和国生まれのアルメニア人の性格を
ココでは書いてみようと思う。勿論、個人差も性格も多少の違いはあるが、
ココでは典型的なアルメニア人について書いていこうと思う。
「民族主義」を声高に叫ぶが、アルメニア国民はいつもの如く
それを曲解し、民族主義があらぬ方向に向かっている。
アルメニア人は「アルメニア人である事自体が素晴らしい!」と
思っている。「アルメニア人こそが、神に選ばれた民族である」と。
アルメニア人は基本的には物凄い根拠の無い「自信家」だし、「自惚れ屋」でもある。
喋っていて、しばしば呆気にとられる事もあったし、「真面目に言ってるのだろうか?」
と真意を疑う事もしばしばあった。
日本人の殆どは、「アルメニア共和国」の事なんて知らないだろう。
殆どの人は「アルメニア」なんて聞き慣れない国名、聞いた事も無いと思う。
アルメニア人にはコレが気に入らないらしい。
アルメニア人は、アルメニア共和国は日本やEU、アメリカ等と全く対等な国だと
勝手に思い込んでいる。世界の歴史を創造したのは、全てアルメニア人だと思っている。
世界の経済を動かしているのも、アルメニア人だと思っている。
「9.11事件」のテロ事件が起きた時、あるアルメニア人は、
「あのツイン・タワーは実はアルメニア人のモノなのだ。アルメニア人の富を狙ったテロだ!」
と、真顔で言った。最初、冗談かと思ったが、無職の本人は真剣にアルメニアの富を心配していた。
アルメニア人は、外国人の有名人やお金持ちなら誰でも「アルメニア人」にしてしまう。
「あー、彼もアルメニア人。彼女もアルメニア人!」と、こんな感じに。
最初は僕も真に受けていたのだが、「ジョージ・ブッシュ合衆国大統領も、ビル・ゲイツも
実はアルメニア人なんだよ」と真顔で言われて、単に虚言癖がある人達だと分った。
なので、アルメニア人が海外に行った時、外国人に「アルメニア?何処それ?」と
言われると非常に狼狽する。「どうして我々の事を知らないのだ!そんな事が許されて良いのか?」と。
そして、ある事無い事(殆どは無い事)を交えて必死にアルメニアについて説明を始める。
「如何に素晴らしい国か?なんと興味深く歴史的な土地柄か!アルメニア人と知り合えたアナタは
非常に幸運だ。何故なら、世界はアルメニア人を中心に回っているのだから」と。
「アルメニアのコニャックを知らないアナタは非常に不幸だ。アルメニアは国中に
ブドウ畑が広がり、美しい自然を持つ。人々はホスピタリティーの固まりで、、、云々」
等と言ったら、その人は間違いなく典型的なアルメニア人だ。
実際は、荒涼としていて石ころだらけ。コニャックに使う葡萄はスコップで
地面から拾い上げているし、工場の湿度管理などには物凄く無頓着。
20年もののコニャックの中身も、非常に怪しい。地元の人でさえ疑っているのだから
運が良くないとお目にかかれない代物という事だ。
実は、ヨーロッパ人でもアルメニアの事を知らない人が多い。(僕はソレが普通だと思っている)
僕が知る限り、日本で知り合ったオーストラリア人、ブラジル人、カナダ人、イタリア人は
「アルメニア?何処それ?」と言っていた。
イタリア人ですら、「確か、バルカンのー、、、ユーゴスラビアの構成国でしたっけね?」と
言っていたので、知らないのが普通らしい。「知らない」という事は、時には幸せな事でもある。
しかし、アルメニア人は「アルメニアはヨーロッパの一員だ」と勝手に思い込んでいる。
ヨーロッパ人は決してそんな事は思っていない。ヨーロッパ人はアルメニア人の事を
「キリスト教崩れのアラブ人」だと思っている。しかし、アルメニア人にはそんな事は関係無い。
アルメニアは、EUの一員になるべき資格の全てを兼ね備えていると思っている。
勿論、アルメニア人にしてみれば、アルメニア共和国とアルメニア人はこんなにも素晴らしいのだから、
EUの方から加盟を打診するべきだと思っている。
在アルメニアのEU加盟各国の大使館が何故アルメニア人の入館を禁止しているかなんて、
知るはずも無いし、知ろうともしない。おめでたさ加減大爆発である。
しかし、アルメニア人はEUに加盟するのは何時頃の事だろうか?と真剣に考えている。
そして、トルコのEU加盟をどのように妨害するかを毎日、必死に考えている。
コチャラン大統領が日本を訪問した時も、何を勘違いしたのか
「日本がアルメニアに大使館を作りたがっている。我々はソレを了承した」
という発表をテレビで堂々と何の躊躇いも無くしでかした。
通訳がアホなのか、それともアルメニア人の思考回路がそうなのか?
とにかく、日本からの援助や円借款の話はまるで出てこない。
「まぁ、そんなに日本人がアルメニア人と仲良くしたいというのなら
まんざらでもないな」というのが、平均的アルメニア人の感想である。
金ずるが一つ増えた、という事で大統領府は歓喜している事だろう。
なので、老若男女を問わずアルメニア人は日本人を見付けると
「日本はアルメニアに大使館を作りたがっているそうだが、何時頃になるのだ?」
と聞いてくる。彼等に罪は無い。殺意を感じても日本人は大人の器量を見せなくてはならない。
アルメニア人は、自国の言語であるアルメニア語は世界で最も難解で
世界で最も美しい言語だと本気で思っている。まぁ、思う分には勝手なのだが。
僕が知る限り、ヨーロッパ人の殆どは「うるさくて、アラビア語みたいだ」と言っているが、
当然、そんな雑音はアルメニア人の耳には入らない。何しろ、世界で一番美しいのだ。
僕がアルメニア語の印象に関して、アルメニア人に意見を求められた時は正直に
「お経を読んでいるような言葉ですね」と言った所、それに対するアルメニア人の反応がイカしてる。
「その『お経』とやらも、さぞかし美しいのでしょう!そうです!そうですとも!
アルメニア語に似ているのであれば、美しいに決まっています!」
住み始めて3ヶ月目くらいから、少しずつおかしいという事に気が付いた。
住み始めて3年目くらいには、以下のような疑問が常に頭の中にこびりついていた。
「もしかして、トルコ人は正しい事をしようとして、結果的に悪者になってしまったのでは?」と。
アルメニア人のナショナリズムは非常にズレている。
在住外国人は、そんな素敵なナショナリズムを「割と健全」と評価している。
ひとえに、勘違いから産み落とされたナショナリズムの根本には、
アルメニア人の「おめでたさ」にあると思う。
アルメニア国内でアルメニア人同士がソレを言い合う分には、決して害は無い。
しかし、中には真に受けて歪んだ「アルメニア人の理想像」を作り上げてしまう人も居る。
コレを何も知らない外国人に押し売りするあたりから、悲劇の大半は始まるようだ。
日本のテレビ番組がこの愉快な「喜劇」の後押しをするのに、一役買ったらしい。
この辺は「謙譲の美徳」を愛する日本人とは、対極にある民族的性質だ。
このように、アルメニア人はどのような教育を受けているのか知らないが、とっても「天然」な人達だ。
毎日、このような人達と接する日本人は気疲れして仕方が無い。笑い話のネタは増えて助かるのだが。
しかし、良いアルメニア人(話が通じるアルメニア人)と悪いアルメニア人(話が通じない、
常識がまるで無い、超おめでたい)アルメニア人を見分けるとっておきの方法がある。
コレは、在アルメニアの日本人に限らず外国人の全てが使っている方法なので信憑性は高い。
では、その「とっておきの方法」とは?
アルメニア人に向かって「アルメニアが好きか?嫌いか?」と聞いてみる事だ。
「好きだ」と答えた人は99%、上記のような少々問題のある人達だ。
「嫌いだ」と勇気を持って答えられた人達は、51%くらいの確率でマトモだ。
アルメニア人のもう一つの特徴に、「人を使うのが上手い」というのがある。
勿論、ソコはアルメニア人。対価なんぞ払うつもりは毛頭無い。
「人は無料でコキ使う物」と心得ている。アルメニア人は人を顎で使う。
モスクワでロシア人との間に起きる摩擦の根本は、実はこの辺にあるらしい。
「とにかく言った者勝ち!」のアルメニア社会。
日本人を手玉に取る事なんて、とっても簡単だ。
コレに対する対抗策は「無視」しかない。
しかし、アルメニア人は無視されても決してくじけない。
何度も、何度も執拗に電話が掛かってきたりする。
こうした戦いで神経を消耗したら大変だ。
そして、アルメニア社会は基本的に「アラブ社会」である。
アルメニア自体、何かの間違いでキリスト教を受容したが、
社会構造や、殆どのアルメニア男性の性格そのものは非常にアラブ的である。
「アラブ社会」とは何か?ソレは強烈な「男尊女卑社会」だという事だ。
とにかく、アルメニアは「男性天国」な社会だ。
兵役を違法に逃れて国から出て行く奴が多過ぎる為か、男性と女性の比率が
極端にアンバランスだ。従って、選びたい放題の男性は笑いが止まらない。
女性に対してどれほど暴君のように振舞っても、女性は決して文句を言わない。
仮に女性が文句を言おうものなら、姑が出て来て息子を擁護し、嫁をイビリ倒す。
基本的に、アルメニア人女性は男性のなすがままだ。
なので、そのように都合の良いアルメニア人女性の事をアルメニア人男性は
「人類最高の女性」と言う。しかし、アルメニア人女性は、アルメニア人男性の事を
「人類最低の男尊女卑主義者」と思っている。
本音を言えば、ディアスポラの外国生まれの教養があって、女性に優しい
アルメニア人男性と結婚したいとアルメニア人女性は思っている。
しかし、国中に流れるボケたナショナリズムのお陰で、最近は外国人との結婚なんて
とんでもない!という風潮が流れている。勿論、男が勝手に作った風潮だ。
外国人と結婚したアルメニア女性は「売国奴!」だの、「娼婦!」だのと、
散々な事を言われる。しかし、本心では国を抜け出せて羨ましいと思われている。
このような矛盾に打ちひしがれて、アルメニアの女性は中年にさしかかる頃には
世界一恐ろしくて、底意地の悪い姑になっている。
外国人には、非常に悪い流れが延々と循環しているように見える。
男性は問題のある人が多いが、ではアルメニア人女性はどうだろうか?
舐めてはイケナイ。女性といえども、やはりアルメニア人なのである。
まず、アルメニア人女性は、自分が世界で一番可愛いと思っている。
私の美しさをもってすれば、落ちない男は居ない!と、殆ど皆思っている。
体型に関しては、グルジア人やロシア人に劣るものの、自分達の美しさは
世界共通であり、アルメニア人こそが美の基本だと思っている。
そうしたアルメニア人女性に「ブス!」等と言うチャレンジャーが居たとしても、
アルメニア人女性ならこう思うだろう。
「可哀想に。きっと頭がおかしいのね。もしかして、目が見えないんじゃないのかしら?」
これぞ、由緒正しきアルメニア人女性である。
しかし、概してアルメニア人女性は男性に比べると遥かに付き合い易い。
男ほどトンデモナイ悪党は居ないし、口ではイロイロ言っていても
本音の部分ではアルメニアの現状やアルメニア男にウンザリしている。
僕の友達のアルメニア女性は「非常に正直で、自分にウソをつけない」人達だった為に
殆どアルメニアから出て行ってしまった。
ショボくて、方向を誤ったナショナリズムは女性を不幸にするようだ。
僕は、個人的にアルメニアの女性には同情の念を寄せている。
余りにも夫、またはその姑から酷い扱いを受けている女性を沢山見てきたからだ。
僕の考えでは、「男が余りにもプッツンしているから、女性も少しずつプッツンし始めた。」
というのが真相だと思っている。
基本的に、アルメニア人女性は大和撫子型の女性だし、アルメニア女性自身もそうあるべきだと思っている。
しかし、アルメニアの現在の状況で大和撫子を常に演じるのは楽じゃないと最近になって悟ったらしい。
しかし、どのようにしてこうもアルメニア人は壊れていったのだろうか?
「かつてはアメリカと超大国の座を二分する帝国の一部だった」というのも
ソヴィエト時代を生き抜いたアルメニア人達にはあるのだろう。
今では、CISで最も困難で国土の狭い国に成り果てた事などは、
忘却の彼方に押し込められているのかもしれない。
外国人と頻繁に接する公務員等がしばしば見せる、劣等感を隠すための
挑発的な態度には本当に辟易させられた。
先進国から来た外国人というだけで、必要以上に力む人達には数え切れないほど会った。
自分は、どちらかというと相手のプライドを傷付けないように極力努めた方だ。
しかし、例えばノルハッチャン等という寒村のシケた工場の社長が、
「我々の工場とトヨタの工場はどちらが大きい?」だのと聞いたり、
「我々の工場は、いずれ世界中の人達の知る事となる。」だのと言われると、返答に窮する。
天然石の加工品を、車や電化製品以上に欲しがる人が沢山居るのなら話は別だが、、、
悪い意味で知れ渡らない事だけを祈った。
資本主義国から来た略奪者に対する軽い挨拶にイチイチ腹を立ててはいけない。
ロシアで肥大化するナショナリズムに比べれば、アルメニア人のソレは至って健全だ。
不自由で非民主的なロシアの再建を望む、「自由民主党」の党首・ジリノフスキーのような
超国粋主義者は、アルメニアでは今の所は出現していない。それ自体、喜ばしい事だ。
よく考えてみたら、国があれほど散々な状況に叩き落とされても平然としていられるのは、
ひとえに「アルメニア人のおめでたい性格」にある。
ココまで書くと悪い意味にとられそうだが、実はひそかにスゴイと思っている。
日本がアルメニアのような状況に陥ったら、日本人の大半は凶暴化するだろう。
人がイライラしたり、キレたりするのは原因の90%は金がらみだからだ。
たかだか失業率が5%ほどの国が、バブル崩壊後に崩れ落ちるように治安が悪くなった事を
考えればアルメニア人の自制心は驚異的だとさえ感じる。健全でさえある。
論理的思考どころか、常識を欠いていても良いではないか?
そのお陰で、僕はこうしてサイトのネタに困らないワケだから。