ホテル運営会社の日本スターウッド・ホテル（東京都渋谷区）は８日、外資系の高級ホテルブランド「セントレジス」として国内で初めて開業するセントレジスホテル大阪（大阪市中央区）の開業準備室を大阪市北区の梅田スカイビル・ガーデンシックスにオープンする。１０月１日の開業に向け約２００人の社員を採用するほか、４月から婚礼や宿泊の予約を受け付ける窓口として活動を始める。

　御堂筋と本町通の交差点南東角に当たるビジネス街で、積水ハウスが大阪市から「都市再生特別地区」の適用を受け、従来の高さ制限を超える約１３１メートル（地上２７階、地下２階）の高層ビルを建設中。地下から地上２階は店舗、３～１０階はオフィスが入り、ホテルは１１～２７階に入居する。客室は１６０室で、２００平方メートルの宴会場１室、レストラン２店、バーや温浴施設、空中庭園もつくられる。

　平成１９年の計画発表時に予定したチャペルは、一般的な婚礼人数に見合った施設を館内につくるのが困難なために取りやめ、教会や神社と契約を結ぶほか、館内宴会場での人前結婚式で対応する。宿泊料などは検討中というが、同じ富裕層をターゲットにしたザ・リッツ・カールトン大阪（大阪市北区）と同価格帯にする方向で調整している。

　２４時間体制で利用客のサービスに当たる「バトラー」は、１フロアに１～２人配置する計画。バトラー経験者を海外から集めるなどして、６月のビル完成後の７～８月から国内外での研修を始める。

　今月１日付でセントレジスホテル大阪総支配人となった石原哲也氏が、開業準備室の室長に就任。石原総支配人は会見で「大阪の経済状況を心配しているが、日本人のもてなしに合う価値を提供すれば十分運営できる」と抱負を述べた。

【写真説明】１０月１日に開業するセントレジス大阪の完成予想図