12日の東京株式市場は、企業業績の回復への期待感が高まり、日経平均株価は続伸で取引を終えた。日経平均の終値は前週末より80円82銭(0.75%)高い1万0879円14銭。終値ベースでも2008年10月3日(1万0938円)以来、約1年3カ月ぶりの高値となった。
東京証券取引所第1部全体の値動きを示すTOPIX(東証株価指数)は同12.84ポイント(1.36%)高い954.13で、1月に入ってから6営業日続けての値上がり。出来高は25億2千万株だった。
午前の取引は経営再建の行方が注目される日本航空株に大量の売り注文が集まったことなどが響いて、日経平均は前週末終値を下回る場面が目立った。年明け以降の東京株式市場は全体として上昇を続けており、「相場の過熱感」(大手証券)を警戒して、利益を一度確定しようとする売り注文も多かった。
午後に入ると、「世界的な景気回復期待や、日本企業の業績回復に対する期待感が高まり、外国人投資家らが積極的に自動車や電機などの銘柄に買い注文を出した」(同)ことで、大きく上昇。日経平均は一時、約1年3カ月ぶりに1万0900円台を回復した。東京外国為替市場の円相場が午前中に一時は1ドル=91円台後半まで円高が進んだものの、午後には1ドル=92円台前半まで下落して、円高傾向がひとまず落ち着いたことも株式相場を支えた。