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内山“指名”初防衛戦にリナレスと粟生

 後援者から贈られた豪華なおけ盛りを前に笑顔でポーズをとる内山=東京・五反田のワタナベジム
 後援者から贈られた豪華なおけ盛りを前に笑顔でポーズをとる内山=東京・五反田のワタナベジム

 ボクシングのWBA世界Sフェザー級王者・内山高志(30)=ワタナベ=が12日、初防衛戦の相手に“最強の挑戦者”を熱望した。都内で一夜明け会見を行い、初防衛戦の対戦候補として元同級王者ホルヘ・リナレス(24)=帝拳=と、前WBC世界フェザー級王者・粟生隆寛(25)=帝拳=の名前を挙げた。世界的知名度と評価の高い元世界王者を撃破し、夢の海外進出へのステップにする。

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 衝撃のTKO勝利から一夜明け、新王者の目は早くも初防衛戦に向けられていた。「とにかく強い選手とやりたい。名前があって強い選手。リナレス選手や粟生選手に興味がある。どっちも強いし、やってみたい」と、日本で人気がある元世界王者の名前を挙げ、対戦を熱望した。

 プロ14戦目にして初めて、テレビのゴールデンタイムで放送された。無敗の王者・サルガド(メキシコ)を破ったとはいえ、内山の知名度は全国区ではない。“指名”したリナレスは世界王座を2階級制覇し、粟生は史上初の高校6冠から世界王者に上り詰めたエリートボクサーだ。

 かつて、リナレスとスパーリングをした経験を持ち、大学時代に当時高校生の粟生とマスボクシング(寸止め)で拳を交えた。「リナレスはめちゃくちゃ速かった。テクニックもスピードも完全に自分より上。粟生君はすごくうまかった」と謙そんしたが、表情には自信がみなぎっていた。

 知名度の高い元世界王者との対戦は、海外進出への布石でもある。スーパーフェザー級は、ボクシングの本場・米国、メキシコで強豪が集う階級で、ビッグマッチも夢ではない。渡辺均会長は「この階級は海外で強い選手がたくさんいる。(5階級制覇の)パッキャオ(フィリピン)とやらせたい」と本気で語った。

 初防衛戦の時期は今春以降で、5月か6月に開催される見込み。「次の防衛戦は絶対に勝ちたい。この1回で終わりたくはない。まずは勝っていくこと。そうすれば大きな舞台が待っているかもしれないから」。夢の海外進出へ、新たなスタートを切った。

(2010年1月12日)
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