小泉被告に死刑求刑…元厚生次官ら連続殺傷事件

　元厚生次官ら連続殺傷事件で、殺人や殺人未遂などの罪に問われた無職小泉毅被告（４７）の公判が１３日、さいたま地裁（伝田喜久裁判長）であり、検察側は「残忍極まりない凶悪な犯行で、極刑以外にあり得ない」として死刑を求刑した。

　検察側は論告で「自らの達成感を得たいだけの無差別的な連続殺人」と指摘。小泉被告が１年以上前から準備を始め、宅配便を装って襲撃した手口に「ほかに類を見ないほど周到で計画的な犯行」と述べた。

　さらに、被告が公判で「わたしが殺したのは人ではない。無罪を主張する」「動物を虐待する人を皆殺しにするという決起は未完成なので、生まれ変わってもまたやる」などと供述したことに触れ「遺族の気持ちを逆なでする発言を繰り返し、反省の様子はみじんもない」と指弾。「更生は不可能」と結論付けた。

　２月１０日に弁護側が最終弁論を行い、判決は３月３０日に言い渡される予定。昨年１１月に初公判が開かれ、１２月中旬に５日間連続で集中審理が行われた。

　起訴状によると、小泉被告は２００８年１１月１７日夜、さいたま市南区の元次官山口剛彦さん＝当時（６６）＝宅で、山口さんと妻美知子さん＝同（６１）＝を刺殺。翌１８日夜には東京都中野区の元次官吉原健二さん（７７）宅で妻靖子さん（７３）の胸を刺し、重傷を負わせたなどとしている。

（2010年1月13日12時49分  スポーツ報知）

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