【北陸発】暴れイノシシ 警官射殺 猟友会2人かまれる2010年1月12日
金沢の住宅街 銃声6発十一日午前十一時半ごろ、金沢市伏見台の住宅街で、車にひかれたイノシシが暴れ、警察官二人が拳銃を計六発発砲、撃ち殺す騒ぎがあった。猟友会員二人が右手や左ひざをかまれ、軽傷を負った。 金沢中署によると、同日午前十一時十分ごろ、同市窪(くぼ)に住む女性(71)の乗用車がイノシシと衝突。乗用車のタイヤに左足を挟まれたイノシシが暴れたことから、通報を受けた署員二人のほか、猟友会員らが駆けつけた。 猟友会員がイノシシを駆除しようとハンマーで頭を二回たたくと、イノシシは猟友会員二人にかみついて逃走したため、巡査部長(55)が二発発砲した。 イノシシが隣接する田んぼへ逃げたことから、巡査(25)が二発発砲。住宅街へ逃走を続けるイノシシに向け、巡査と巡査部長がさらに一発ずつ発砲し、民家の裏手で射殺した。 同署の調べでは、イノシシは成獣で、体長約一三〇センチ、体重約一〇〇キロのメス。子連れだったとの目撃情報もあり、同署などが捜索している。 拳銃使用について同署の松井三十二副署長は「猟友会員の生命、身体に危険が及び、付近住民にも危険が及ぶ恐れがあったため使用した。適正な職務執行だった」とコメントした。 現場は市中心部の片町交差点から南へ約三キロ離れた伏見川沿いの住宅街。 石川県自然保護課によると、暖冬などの影響でイノシシの生息域が拡大し、県内でも農作物被害は悪化していた。近年、イノシシによる負傷者が出たのは初めてという。
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