(cache) 美少年バレエ王国物語　――妖華よ、俺のために踊れ!――| 電子書籍

美少年バレエ王国物語　――妖華よ、俺のために踊れ!――

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電子書籍 / 著者　　寂光院　司　　じゃくこういん　つかさ

電子書籍：作品紹介

場末の男に肉体を売る売り専バーのナンバー１、肉体派美少年ナジャは、パトロン桂木を愛していた。桂木は筋のいいナジャの肉体を見て、自分の経営するバレエ城学校に入学を許可する約束をする。しかし桂木はその後、突然殺害される。自殺を考えるほど苦しんだナジャの元に、バレエ学校の入学許可証が届く。その城、バレエ学校には世界のバレエアイドルそして、桂木殺害の容疑者、拓馬と天使がいる。真犯人を探して復讐する、バレエ学校に侵入するナジャは、意外な誘惑に自らの行く末を見失う。ナジャの最終的な運命はいかに。バレエ界に渦巻く、男色の罠。予想外の展開、結末。決定版、バレエ界のボーイズラブ、オリジナル書き下ろし小説です。

価格￥788(税込)

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最初のページ

第一部　春の闇

おれは教会の捨て子。
拾ってくれたカソリックのフランス人宣教師が「汝<なんじ>」ナンジと呼んでいるうちに、いつのまにかナジャって名前になった。
今じゃただのオカマのナナだけどさ。

男達の目が、股間の一点に集中する。ギラギラと安っぽい七色のグルグル廻るライトが、サポオタア一枚のナジャの全身を照らす。
透明なほどに蒼白な肌、細く華奢ながら効率の良い動きを見せる繊細な筋肉、長い手足凛と伸びた首筋にかかる肩まで無造作に伸びたサラサラの亜麻色の髪の天然の美、それが美少年セクシイダンサア・ナジャ。
美しい肉体にさらに拍車をかけるように、こじんまりとしながらも意志の強さをともなった顔の輪郭の中に、切れ長のやや上を向いた大きな瞳はびっしりと黒々とした睫毛に覆われ、子供向けの愛らしい少女人形のように高いながらもツンと上を向いた鼻梁、高潔な内にも人々の心の中の淫らさを誘うような小さく赤い唇が、まさに“買われるために”存在している。
その背徳界の美神は、裸にサポオタア一枚で男達の厚い視線を一身に受け止める。真緑の薄いナイロン・サポオタアが、ナジャの象徴<シンボル>を精緻に浮かびあがらせる。
そのカタチがはっきりとくっきりとわかればわかるほど、目に見えて観客たちは狂喜する。
今晩も“高く”売るためにナジャはＳＳサイズのサポオタアで、客達が品定め中の道具<モノ>がＥＬＥＣＴしているように見せるため、先端を形の良いヘソに向けてその裏側を表にして締めつける。

書籍データ

ページ数：229 p
原作：書籍
出版：でじたる書房
データ形式：
おすすめ度：★★★★★

カスタマーレビュー

最新のレビュー: 1

2005年12月14日

最近、ＤＶＤで借りてみた、スペイン映画「ドット・ジ・アイ」とコンセプトが似ているような感じがした。そういう意味では作者さんは、ラテン系なのかも。人生まるごと愛されたいあなた向き。

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