東京

　◇歴史的資料評価高い映画　監督らのトークも

　８０年代の在日コリアンによる指紋押捺（おうなつ）拒否運動を追ったドキュメンタリー映画「指紋押捺拒否」（８４年作品）の上映会が１３日、和光大（町田市金井町）で開かれる。上映後には呉徳洙（オドクス）監督（６８）と当時１６歳で出演した辛仁夏（シンイナ）さん（４２）のトークも予定されており、同大は「在日コリアンと日本社会に関する知識を深めてほしい」と呼び掛けている。

　呉監督が辛さんを中心とした在日コリアンの取材を通して、人権運動を追った５０分間の映画。記録映像と在日コリアンや日本人支援者らへのインタビューで構成されており、当時の運動を記録した歴史的な資料としての評価も高い作品だ。

　同大国際交流センター・異文化交流室がアジアへの理解を深めるイベント「アジアの茶店」として主催。呉監督が９８年度から１０年間、同大で非常勤講師を務めた縁で、上映会を開くことになった。辛さんは現在、フリーの記者として活躍している。上映会後には呉監督と辛さんを招き、当時と現在の日本社会について語ってもらう。

　上映会は午後６時からで参加無料、事前申し込みも不要。トーク後には懇親会もある。問い合わせは同大学生支援室（０４４・９８９・７４９０）へ。【伊澤拓也】

〔都内版〕