【記録で読むMLB(6)】 ヤンキースからエンゼルスへ移籍した松井秀喜外野手(35)。昨年はワールドシリーズ第6戦で世界一を決める決勝本塁打、6打点の活躍などでMVP。実は、打撃爆発に「常識外のデータ」が存在。狙うは日本選手初のキングだ!!
レギュラーシーズンで20試合の欠場があったものの、28本塁打は04年の31本に次ぐ自己2位。長打率・509も04年(・522)以来2度目の5割超えを果たした。
28本中、左投手から13本。「左対左」は投手有利といわれるが、対戦の少ない左腕から半数近くを放った。左打者が左投手から放った本塁打数としては、昨季両リーグトップタイだ。
本塁打率(1本あたりに要する打数)は対左10・08、対右21・67で、対左からの率が圧倒的に良い。08年までの6年間通算は対左34・00、対右23・22だったが、昨年は“左腕キラー”として本塁打を量産した。
左投手から10本塁打以上は、右打者を含めても両リーグ24人。この中で本塁打率トップは松井秀(別表)。相手先発が左腕でも、先発から外される理由はないのだ。
今季に向けて希望のデータをひとつ。昨年の対右の打数(325)で対左本塁打率10・08を当てはめると32本塁打できる計算で、年間45本となる。昨年のアの本塁打王が39本(2人)だから、今季は日本選手初の本塁打キングが視界にはっきりと…、そんな想像もしたくなる。(福井靖)