「ガンブラー」被害が拡大 閲覧でウイルス感染の恐れ企業のウェブサイトが改ざんされ、閲覧した利用者のパソコンが知らない間に不正プログラムなどに感染してしまう新種のコンピューターウイルス「ガンブラー」の被害が広がっている。専門家は「感染すると気付かない間に個人情報を盗まれる恐れがある」(独立行政法人の情報処理推進機構)として、注意を呼び掛けている。 ガンブラーはまず、企業のウェブサイト管理者のIDやパスワードを何らかの不正な方法で入手しサイトを改ざん、ウイルスを埋め込む。知らずに閲覧した利用者は別の有害サイトに自動的に飛ばされ、個人情報流出につながる可能性のある不正なプログラムやウイルスを勝手にダウンロードしてしまう仕組みだ。 2009年春ごろから世界的に流行し始め、6~7月ごろから日本でも被害が広がった。一見しても企業のサイトが改ざんされているとは分からないため、感染に気付かない例も多い。 昨年末からJR東日本やホンダ、ローソン、ハウス食品など大企業のホームページ改ざんが次々と発覚。改ざん翌日に利用者からの指摘で感染を把握したホンダは「対策は講じているが今回はすり抜けてしまい気付かなかった」と話す。 利用者が被害を防ぐには基本ソフト(OS)やウイルス対策ソフトを常に最新版にしておくことが必要だ。ただ「犯人」のウイルス製作者は対策ソフトの更新に合わせてウイルスを書き換えるため、完ぺきな防御策とは言えないという。 【共同通信】
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