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阪神・北摂

震災教訓、自宅に電車のシェルター 西宮の男性 

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自宅の庭に置かれたシェルター用の車掌車と森下さん=西宮市深津町

 震災などの災害時にシェルター(避難所)として利用できる貨物列車の車掌車が、西宮市深津町の森下康博さん(50)方の庭に置かれている。阪神・淡路大震災時に「水不足と寒さが一番困った」という森下さん。「シェルターがあることで安心感が違う。いざというときは地域の人と活用したい」と話している。

 機械部品などの製造会社を営む森下さん。震災で家族5人は無事だったが、新築だった住宅は一部損壊、敷地内にあった工場は全壊した。当時は水と暖房器具の確保が課題。工場のがれきの中から石油ストーブを探し出し、伊丹市で所有していた洗車場から水を運ぶ生活を数カ月続けた。

 こうした体験からシェルターの必要性を感じていた森下さんは9年前、荷物置き用のコンテナを求め、大阪市にあるJR貨物の関連会社の貨物駅に出向いた際に車掌車を発見。「ちょうどいい」と考え、購入を決めた。値段は23万円、輸送費も同額ほどだった。

 車掌車は1974年製で、工場跡地に置いた。全長約7メートル、高さ約4メートル、重さ約10トン。約400リットルの水用タンク付きの水洗トイレと、備蓄タンク付き石油ストーブを備える。車内は約8平方メートル。机といすもある。

 毎年、屋根のさび止め塗装や石油交換を行う森下さんは「援助やボランティアが動き出すまでの数日を耐えしのげれば」といい、「震災から15年が過ぎたが、危機管理だけはしっかりしておきたい」と話している。

(堀内達成)

(2009/12/24 09:35)


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